Izi Project~意地をみせ、まちを維持する~

#1 空き家活用

1) 背景
 土浦市全体で行う空き家活用についてです。下の地図は、2015年から2035年の空き家の増加数を色の濃さで表したものです。このように空き家数がさらに増加していくことがわかりますが、空き家は環境や防犯面に負の影響を与えるため、うまく活用することが必要であると考えました。




2) 概要
 具体的に私たちは空き家の活用について2つの提案を行います。



1. DIY移住プロジェクト

 1つ目は、居住誘導区域内でのDIY移住プロジェクトです。これは、移住体験を通して土浦を知ってもらい、その後本格的に移住をしてもらうものです。この際、移住先に使用するのは完成度90%住宅であり、床や壁の仕上げがなされておらずDIYで自分好みの住宅にできるというものです。

 具体的な流れの説明です。 まず、現状で行政が空き家を把握しきれていない問題があるため、民間企業に空き家情報の調査を委託します。市が空き家を把握した後は所有者に連絡をし、活用の意思がある所有者には空き家バンクに登録してもらいます。 空き家バンクの中から移住者が住みたい物件を決定したら、市が全額負担で90%リノベーションします。その後、移住者は移住体験を経て移住をし、住みながらDIYを進めます。
 所有者は移住者からの収入によりリノベーション費用の8割を土浦市に返金をしていきます。所有者は8割負担で、かつ収入が入ってきてからの後払いにすることで、空き家活用へのハードルを下げることができます。
 ここで、私たちは空き家活用株式会社様にヒアリングをしたところ、実際に官民連携で空き家対策を行っている自治体があり、空き家対策に前向きな自治体とは連携できるとおっしゃっていました。



2. ワーケーション

 新治など自然豊かな地区でのワーケーションとしての活用です。ワーケーションとは、自宅以外の場所でリモートワークを行うもので、ワークとバケーションを掛け合わせた造語ですが、政府も推進しています。

 次に、具体的なワーケーション利用の流れについてです。民間からの空き家情報の提供、所有者への連絡までは、先ほどの移住プロジェクトと同じで、その後土浦市がワーケーション運営企業を募集し、リノベーションします。民間企業がワーケーションを運営していく中で、空き家所有者は収入より市にリノベーション費用の8割を返金していきます。




3) 費用
 部分的リノベーションは数十万~500万円以内、総合的リノベーションは500~2000万円と試算されます。

4) 効果
 以上の2つの提案により、環境・防犯面の改善、移住者や関係人口、観光客の増加、まちへの経済効果、さらには地元企業であるジョイフル本田の活性化やイメージアップが期待できると考えています。