都市計画専攻とは

 社会工学の様々な科学的・工学的方法を現実の都市・地域の問題に応用して、それを分析し解決策を探究する能力を養成することを
主な目的としており、我が国の大学では類例の少ない分野です。

基本教育方針

 国土計画から身近な地区の計画に及ぶ様々なスケールでの都市・地域の諸問題を取り上げ、これらを分析し解決方法を導き出すため
に必要な計画論、分析方法、情報処理伝達技術などを習得することを主眼としています。特に科学的・計量的アプローチを重視し、や
やもすると勘と経験に頼っていた従来の計画プロセスを改善することを狙っています。土地利用・住宅地や防災などの計画の各論を扱
う計画系、交通問題や空間理論を扱う工学系、地域科学・都市経済学や環境問題を扱う政策系の3つの分野の科目が開設されています。
 これらの基礎として、各種の数理的計画理論、コンピュータを活用した都市・地域データの解析、景観や都市デザインの表現手法、
数量的な都市・地域モデルの作成とその政策効果の予測シミュレーションなどについて、最新のコンピュータシステムを駆使して学習
します。

実習・演習の方針

 都市計画主専攻の実習・演習では、具体的な問題を取り上げて都市に関わる具体的な問題を発見し、課題を解決していくという極め
て実践的な教育を行っています。 都市計画実習 では、つくば市周辺の市町村が抱えている問題を題材として、実地調査などによりそれ
らを総合的に理解した上で、特定の問題に対して対策を立案し、表現する能力の養成を行っています。従来の図面や文書による表現に
加えて、コンピュータを利用したプレゼンテーション技法も習得します。また、具体的な地区の 都市開発、都市デザイン設計都市基
本計画の作成
、都市・地域のデータ分析や地域経済モデル分析、さらには近年普及してきた空間情報を駆使した計画・設計についても
訓練を行っています。
 また、公共機関・民間企業への インターンシップを通じての実務体験プログラムも用意されています。

将来の方向と進路

 都市計画主専攻では、政府機関、地方自治体、建設・不動産・運輸・住宅・電力・ガスなどの民間企業、シンクタンクなどで政策形
成・企画調整・計画立案を担当する多様な人材を養成することを主な目的としています。当専攻で習得した能力の応用性は広く、国内
に限らず国際的な都市・地域の諸問題に対して対応できる柔軟性と強い問題解決志向性を持った 卒業生 を送り出しています。
 また、大学院に進学して研究者として活躍する卒業生も増えています。