*つくば中心地区はS.Cになり得るか*
第4章 解決策
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6-1 立体駐車場
まず立体駐車場に関しては、現在ある大学商事の駐車場とメルカド、ブックランド・カスミの駐車場を統合して立体駐車場にするというものである。その際、現在その2つの駐車場に囲まれる形で立地している足利銀行を立体駐車場に組み込む。そして駐車場の1階を店舗スペースとして確保する。これは、この地区の商業核としての促進をうながすとともに、新しいペデを通すために必要な用地確保のための店舗移動の受入先としても考えているからだ。この駐車場のもう1つの目的はこの地に虫食い状に分布する駐車場を統合し店舗拡大などの土地の有効活用をはかることにある。またこの立体駐車場により、4つの核(商業地区 交通・飲食地区 娯楽地区 電気街)それぞれに大きな駐車場が用意されることになり、利用者が最寄りの核に車を駐車すれば、現在のセンター地区駐車場の混雑解消になる。さらに、立体駐車場の屋上に屋台街などの飲食施設を入れることで、夜間需要が少なくなる駐車場の有効活用へとつながる。祭りなどのイベントを催せば、核としての土台ができ(核という概念は人々の頭の中でできるものなので)、客も呼べるという相乗効果もでてくる。
5-2 第2ペデストリアン
次に新しいペデを通す案について、現在ジャスコの西側に土浦学園線をまたいだ場所で終わっているペデが1つある。住都公団によるとこの先もペデとして繋がっているとのことだが、ただの歩道になりその横には車道が通っているため、その本来の機能を失っている。また、安全上の問題もある。このペデを電気街まで通すことができれば4つの核をつなぐ1本の道ができることになる。
では具体的に新しいペデを通す場所だが、現在終わっている場所から延長し、宝島、ゴルフ店の間を抜けブックランド・カスミを通り、立体駐車場と結ばれ、ドラック寺島を経てコートダジュールまでとする。これより先は北向児童公園を通り石丸電気の休日専用駐車場へと通じるようにする。ここまでペデを通せばあとは電気街の中で行きたいところへ自由に行けることになる。途中にあるブックランド・カスミ、メルカドなどは先の立体駐車場の1階に入ってもらいペデ用の用地を提供してもらう。その分、店舗の拡大を許可する。また、ドラック寺島も現在ある駐車場をペデ用に土地を提供してもらい利用者に立体駐車場を使ってもらうようにする。またこの先にはExcelの駐車場があるがこれも新ペデ用に提供してもらい、その土地をコートダジュールとつなげてオープンテラスのようなものを展開すると、新ペデに隠れた名所的な場所を作れるのではないか。これは、商業地区、交通・飲食地区、娯楽地区、電気街の4つの核をつなぐ新しい人の流れをつくり、施設間の結びつきを強くすることもねらっている。
土地を提供してもらうために立体駐車場の1階に入ってもらう店鋪に関して、メリットかないという指摘があるが、人の流れを作り、客を増やすのがもう1つの目的である新しいペデを通すことによって需要が増えると判断した。つまり、現在は電気街と西武、クレオのだけの40〜50km商圏をこの地区にもよびこみ、客の増加をはかれるのではいなかと考えた。客が増えれば当然店にとってはメリットとなるはずだし、そのために立体駐車場1階に店鋪を移すことは悪い条件ではないと思う。
このように、立体駐車場と新ペデストリアンの建設は、今まで単体で経営していたつくば中心地区の個々の店舗が、一つのショッピングセンターのテナントの一部として捉えられることを促進するのもである。
5-3 竹園西公園利用促進計画
現在、竹園西公園(写真6.3-1)はダイエーやジャスコ・ブックランドカスミなどの商店から非常に近い位置にあり、親子で買い物にきた子供が遊ぶには最適な立地条件にある。しかし、現在の同公園の利用者は非常に少なく、日曜日でも桜団地の住民が利用する程度である。しかも、南西方向にある4階建てのExcel(写真6.3-2)の裏側にあるせいもあり、非常に暗い印象を受ける。また、同公園は遊具が無く、広場としてあまり刈り込みをしていない草地が用意されているだけで、公園としての機能を十分に発揮していないように思える。
そこで、この公園を利用しやすい環境を整えることによって、南1駐車場からジャスコ・西武への通り道として、中央のペデストリアンからブックランドカスミやドラッグ寺島などの商店への通り道として、また、それら商店の利用客の休憩場所・子供たちの遊び場所として利用されるのではないかと考えた。
まず、公園整備の1つとして、公園へのアクセスの改善が挙げられる。ブックランドカスミやドラッグ寺島などから公園へのアクセスが、KFCやスパー・元ジョイパック跡地・Excelのフェンスによりさえぎられているので、直接公園へ行くことができなくなっているのである。そこで、そのフェンスを取り除き、公園との直接のアクセスが可能になれば、公園としての利用価値が高まるのではないかと考えられる。
次に、公園の遊具設備の充実が挙げられる。現在の広場にアスレチックなどの子供向けの遊具施設、ストリートバスケットやフットサルなどの気軽に楽しめるスポーツのコートを配置することによって、この公園の利用客が増え、公園への利用だけでなく、他の商店から商店へという人の流れもできるのではないかと考えられる。
最後に、この公園の雰囲気の改善が挙げられる。Excelの裏側の木々をある程度減らし、日当たりやダイエーへの視界を良くすることによってこの公園の雰囲気を良くすることができると考られる。また、Excelは建築後かなりの年数が経っているため、建て替えの時期が近いのではないかと推測し、Excelが移転しその跡地に公園を拡大することによって、より視界が広がり、コートダジュールや電気街からのアクセスも可能になると考えられる。Excelが移転しないまでも、Excelからのアクセス、Excelへのアクセスを可能にすることは必要だと考えた。
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