結果


1.駐輪場調査

1-1. 1回目の駐輪場調査
駐輪場調査を行い、自転車数の実測を行った。図1にある30か所の駐輪場の駐輪可能台数の総和は2065台である。その後、駐輪場ごとに駐輪率(%)を求めた。

駐輪率(%)=実際の駐輪台数(台)/駐輪可能台数(台)*100


駐輪可能台数については、全学学類・専門学群代表者会議の「駐輪場マップ」を参考にした。
しかし、駐輪場の長さを実測し、駐輪可能台数を求めた場所がある。施設部へのヒアリングにより、幅0.5mで自転車1台分と考えていることが分かった。駐輪可能台数(台)は、

駐輪可能台数(台)=駐輪場の長さ(m)/自転車1台あたりの幅(0.5m)


により求めた。

表1は,3A棟東側の1,2,21,22の駐輪場を駐輪禁止にした場合の駐輪率である。
この4か所の駐輪可能台数の総和は129台である。そのため、この仮定をしたときの駐輪可能台数は1936台である。
この表より、この4か所の駐輪場をなくしたとしても、そこに止まっている自転車は他の駐輪場に止めることができるといえる。
調査日時 駐輪率(%)
5/8(水) 3限  84.1
5/10(金)1限  50.6
5/10(金)2限  79.0
5/10(金)3限  99.0
5/10(金)5限  96.3
5/10(金)6限  82.4
5/13(月)1限  64.2
5/14(火)5限  87.6
5/14(火)6限  86.2
表1 3A棟東側の駐輪場を駐輪禁止にした場合の駐輪率

1-2. 2回目の駐輪場調査、1回目と2回目の駐輪場調査の比較
1回目の駐輪場調査と同様の方法で2回目の駐輪場調査を行った。
図1は1回目、図2は2回目の駐輪場調査の平均駐輪率である。2つの図を比較すると、駐輪率50%以下の駐輪場と駐輪率が200%より高い駐輪場の数がそれぞれ減少している。また、ビラや誘導テープ、誘導看板で自転車の誘導を行った駐輪場(駐輪場番号:29)の駐輪率が上昇した。


図1.1回目の駐輪場調査の平均駐輪率


図2 2回目の駐輪場調査の平均駐輪率


表2は、誘導テープやビラ、誘導看板などで周知を行った駐輪場の2回の調査の変化を表わしている。
駐輪台数の差(台)と、1回目の平均台数に対する2回目の平均台数(%)は、

駐輪台数の差(台)={2回目の平均台数(台)}-{1回目の平均台数(台)}
1回目の平均台数に対する2回目の平均台数(%)={2回目の平均台数(台)}/{1回目の平均台数(台)}*100

により求めた。この表より、これらの駐輪場では2回目の駐輪場調査で駐輪台数が増加した。


表2 誘導先の駐輪場における2回の駐輪場調査結果の変化



駐輪禁止を目立たせるテープを貼った場所の2回の調査の変化を表している。
この場所は駐輪禁止であるが、多くの自転車が止まってしまう場所である。この表より、駐輪禁止を目立たせるテープの効果は大きいといえる。

1回目の駐輪場調査の平均台数(台)=20.7
2回目の駐輪場調査の平均台数(台)=0.78
駐輪台数の差(台)=19.9
1回目の平均台数に対する2回目の平均台数(%)=3.77

2.アンケート調査

2-1.意識調査結果

1回目のアンケート調査
1回目のアンケートでは、駐輪場使用時の意識に関する質問を尋ねた。
図3は、混んでいる駐輪場に止めると回答した人に対して、混んでいても止める理由を尋ねたものである。
これより、46人もの人が他の駐輪場を探すのは手間がかかるからと回答した。一方で、他の駐輪場を知らないからと回答した人は2人のみだった。


図3 混んでいる駐輪場に止める理由(複数回答可)(n=85、全学年)


2回目のアンケート調査
 2回目のアンケートでは、駐輪場の混雑を解決できると考えられる対策の効果を聞いた。
図4は、誘導テープ、ビラ、Twitter、誘導看板で推奨している駐輪場(駐輪場番号:4,5,19,27,29,30,31)を利用するようになったかを尋ねたものである。
これより、ビラなどの方策を始めて約2週間という短い期間で、12%もの人が推奨した駐輪場を利用するようになったと回答した。


図4 推奨した駐輪場の利用状況(n=149、全学年)


表3は、空いている駐輪場に誘導するための方策を見た人数と、それらを用いて実際に利用する駐輪場を変更した人数を比較したものである。

割合(%)={推奨した駐輪場を利用した動機(人)}/{見たことがある人(人)}*100


で求めた。これより、誘導テープの効果が高いといえる。


表3 空いている駐輪場に誘導するための方策の効果(複数回答可)(n=146、全学年)

図5は、3A棟東側の駐輪場(駐輪場番号:1,2,21,22)をなくすことに対する賛否である。
1回目の駐輪場調査より、3A棟東側の駐輪場をなくしても、第2エリアと第3エリア、中央図書館の駐輪場の駐輪容量は十分にある現状である。
結果としては、「反対」、「どちらかというと反対」と回答した人は半数以上いた。一方で、「賛成」、「どちらかというと賛成」と回答した人も30%近くいた。


図5 3A棟東側の駐輪場をなくすことに対する賛否(n=174、全学年)

図6は、上記の質問で「賛成」、「どちらかというと賛成」と回答した人に対して、その理由を尋ねたものである。
ペデストリアンデッキ周辺の混雑がなくせるからと回答した人が27人、接触事故が減るからと回答した人が18人と多かった。


図6 3A棟東側の駐輪場をなくしてよい理由(n=50、全学年)


2-2.GISを用いた経路分析

2-2-1中間発表まで
 筑波大学とその周辺の既存のデータをダウンロードし、駐輪場のポリゴンや建物名などの足りないデータは自分で作成し追加した。
駐輪場の駐輪容量についてはすでにデータのあるものはその値を使い、新規に作成した駐輪場の駐輪容量は全代会のデータを参考にし、
幅50センチにつき1台で実際に駐輪場の幅を測り駐輪容量を求めた。

2,3,20,22,23,24番の駐輪場が混雑していることが分かった。
その一方、5,29番が空いていることが調査の結果判明した。

2-2-2.最終発表まで
A 道路ネットワークの作成

 2,3学およびその周辺に既存の道路ネットワークがなかったため、自作した。(リンク数:280)
280の道路をGIS上で入力し、アンケートの回答で得られる
全移動パターンを網羅できるように分岐点から分岐点まで細かく分割した。

B アンケートの集計
 アンケートを実施した計8授業の延べ回答者数357人それぞれの1限前から6限後までの7移動時間分(延べ2499移動時間分)
のデータをGISに入力し、日にち時間ごとの混雑割合を可視化した。

C レイアウト
 道路の混雑割合を可視化するために、5パーセントごとに太さを分けて道を表示しすることで
太い道ほど混雑していることが一目で確認できる。
Br> D 第二回実地調査の結果をGISで表示
 6/14金曜1限、3限および平均の駐輪率についてGISに打ち込みレイアウト。

5,19,29,30番の駐輪場は駐輪台数が上昇し、施策の効果があったように思われる。
一方、21番の駐輪場の駐輪台数は96%減少し、大きな効果があった。

E  GISで作成した図

↑1限前、6限後の移動割合
家・大学間での平均的な混雑ルートの発見


↑一日を通しての移動割合
全授業間での平均的な混雑ルートの発見

・学年ごとの移動経路の違い

一年生対象の授業
50%以上の人がペデストリアンデッキを利用


二年生以上対象の授業
60%以上の人がループを利用
学年により移動経路に変化があることが分かった。

・1回目と2回目のアンケート結果の移動経路の変化


2H棟南側の駐輪場へ続く道の交通割合が上昇した。
誘導看板の影響と見られる。