3.調査

3.1.廃食油

3.1.1.つくば市での廃食油量を推定

つくば市で廃食油の回収を徹底したときにどのくらい回収できて活用できるのかを調べるため、 つくば市の廃食油量を推定した。

まず、油脂の世帯別平均購入量を求める。
家庭消費実態調査(2009)、小売物価統計調査(2009)より、

油脂の世帯別平均購入量
=世帯平均食用油購入金額÷食用油の平均価格
=3144円÷0.305円/g
=10308g

次に、市内全世帯から出る年間廃食油量を推定する。
食用油を料理に使って、どのくらい廃食油として排出するか(以下、廃油率)は、 シップアンドオーシャン財団(2001)を参考にした。

つくば市全体からの推定廃食油量(年間)
=世帯平均購入量×つくば市の世帯数×廃油率÷廃油性状(油の密度)
=10308g×86022世帯×0.4÷923.9g/L
=約38万L

これより、つくば市全体の廃食油量は年間約38万Lと推計される。

3.1.2.廃食油処理のアンケート

推計から、つくば市の家庭から年間約38万Lの廃食油が出ていることになる。 しかし、これはあくまで推計であり、つくば市民が全国的に見て一般的な嗜好の食事を 行っているという保証はない。

そこで実際につくば市の家庭からどれほど廃食油を排出しているのか、 また、つくば市の回収取り組みにおいてあまり量が集まっていないことなどの実態を知るため、 つくば市民を対象にアンケート調査を行った。

対面式アンケートの概要(有効回答数:146)
5月28日:つくばセンター、研究学園駅周辺
6月2日:カスミ大穂店

ポスト投函によるアンケート(有効回収数:20、投函枚数175、回収率11.4%)
場所:吾妻2丁目903,904,905棟、竹園1丁目801,802棟
配布:5月28日(竹園)、6月1日(吾妻)
回収:6月2日(竹園)、6月5日(吾妻)
アンケート枚数合計:166


アンケート結果

ひと月に排出する廃食油量は図2のようになった。

図2.月間廃食油量

また、月間廃食油量と世帯人数の相関関係は図3になった。

図3.月間廃食油量と世帯人数の相関
平均廃食油量:約384.4ml/月,標準偏差:746.37
図3から廃食油量は、世帯人数にあまり関係なく、 家庭によってかなりばらつきがあることが分かる。 また、アンケート結果からつくば市全体の廃食油量を推計したところ、3.1.1.の結果に近い 約40万Lという値を得た。

廃食油の処理方法は図4になった。

図4.廃食油の処理方法
燃えるごみとして捨てるというのは、 廃食油を新聞紙や固める薬剤を使い、 ごみとして処理することを指す。 自宅で処理というのは、廃食油を肥料にする、 庭の土に埋めるなどして処理することを指す。 廃油なしというのは、食用油を炒め物に利用しており、 廃食油を排出していないと認識していることを指す。 大半の人は廃食油をごみとして捨てていることが分かる。

つくば市の廃食油リサイクルの知名度は図5になった。

図5.つくば市の廃食油リサイクルの知名度
半数の人が「家庭用廃食用油リサイクル」について知っていた。 知ってはいても回収にはまわさないという人が多いことがわかる。

廃食油リサイクルを知ったきっかけは図6になった。

図6.つくば市の廃食油リサイクルを知ったきっかけ
広報誌・回覧板など市が直接広報しているものが役立ったようである。 だが、「家庭用廃食用油リサイクル」を知ってはいても、 具体的には知らないという人がいた。

廃食油回収に協力するかという質問の回答は図7になった。

図7.廃食油回収に協力するか
半数以上の人は協力的だった。 ただし、回収場所がゴミ捨て場や近所のスーパー・ コンビニであることという条件をつけての声も多かった。

3.2.緑地管理

3.2.1.学内の緑地管理

具体的に考えるため、まず筑波大学から出る刈草の利用について考える。 学内の緑地管理の現状については、筑波大学施設部にヒアリングした。

大学内の緑地分布は図8のとおりである。この管理はすべて県南造園事務所に委託されており、 総受注費は3年契約で1億2700万円である。 学内では、場所によって年1回〜3回の作業が行われている。 1年間に草刈が必要な草地の延べ面積は約289haである。 刈草は一部の芝地を除き、そのまま放置している。 緑地1平方メートルから出る刈草の量は約1.1Kgだから、

刈草量
=(緑地管理面積)×(緑地1平方メートルから出る刈草の量)
=840271×1.1Kg/平方メートル
=約980tと推計できる。


図8.筑波大学の緑地分布