1.はじめに

1.1.背景

近年、地球温暖化が深刻化しており、世界的な問題となっている。 この地球温暖化は二酸化炭素の排出量増加によるものとされている。 2009年9月、鳩山由紀夫元首相は国連総会で、「鳩山イニシアティブ」を提唱し、 1990年比で2020年までに温室効果ガスの排出を25%削減すると宣言した。 つくばでは、筑波大学を中心に研究機関から構成される3Eフォーラムで 低炭素社会の構築に向けて活動している。 つくば市でも、2008年に「つくば環境スタイル」を発表し、 2030年までに市全体の二酸化炭素排出量を50%削減すると掲げている。

今回の実習では、「つくば環境スタイル」の事業の中で市民にとって生活に身近だと思われる、 「廃食油のバイオディーゼル化」と「緑地整備」について検討する。

「廃食油のバイオディーゼル化」はつくば市で既に行われているが、 つくば市民にはあまり知られていない。 山形県東根市外二市一町共立衛生処理組合HPによると バイオディーゼル化の精製コストが人件費込みで1Lあたり約108円かかっており、 軽油の値段とあまり変わらない。 つまり現状ではこの取り組みには改善の余地があるといえる。

また緑豊かなつくば市では、緑地は二酸化炭素の吸収先として期待されている。 しかし、緑地は都市の景観上・安全上、除草をする必要がある。 草が生い茂る時期になると市内の至る所で除草作業が行われている。 これには除草する人件費はもとより、草刈り機の燃料エネルギーが投入されている。 そこで、現在の緑地管理のやり方が本当に好ましいのかを検討する。

生活安全環境班ではこれらの問題に「カスケード利用」という観点から対処し、 実現可能性を持つ提案を行う。 一度使用した資源は、それ自身の質は下がる。 だが、下がった質に合った再利用を選択・実行することで、 資源を最大限有効に活用することが可能となる。 これをカスケード利用といい、 新たな資源の浪費を防ぎ環境負荷はもちろんのこと、 経済的負担までも下げられるという概念である。 このカスケード利用という観点から、 つくば市の廃食油と緑地整備について検討する。

1.2.目的

つくば市の廃食油と緑地整備について、 持続可能かつ協力者のモチベーションが上がる形で 解決するカスケード利用システムを提案する。 これによって社会的コストを抑えつつ、 未利用資源を最大限利用し、低炭素社会システムを構築する。

1.3.作業の流れ

生活安全環境班では,今後以下の流れで研究を進める。

図1.作業フロー