アンケート

つくば市や大学へのヒアリング調査、周辺店飲食物保有量調査から、飲食物の備蓄において三助のうち公助・共助に頼ることが難しいということがわかった。このことから残る自助が重要になるが、はたして筑波大生は備蓄意識をどれほど持ち、実際に備蓄をしているのだろうか。

また、私たちは、備蓄をしない理由は地震リスク認知の低さや、「つくば市や大学に頼れば大丈夫」という心理にあるのではないかと推測した。もしそれが正しいのならば、つくば市での大地震発生可能性や、公助・共助の備蓄には頼れない、という情報を与えることにより筑波大生の備蓄意識を高め、備蓄を増加させることができるのではないかと考えた。

 

1.目的
私たちは「自助」(=「筑波大生の備蓄意識」)の実態と、情報が備蓄意思に与える影響を調査するため、筑波大学生を対象にアンケート調査を実施した。

2.アンケート対象
6
8()に以下の授業の受講者に対してアンケート調査を行った。

『情報機器のからくり』

61

『臨床感覚器学』

75

『経済行動論』

93

『住まいと居住環境の計画』

41

270


このうち自宅通学者を除く201名をアンケート対象者として集計。

制御群

地震情報群

備蓄情報群

両情報群

 

Aアンケート結果

 

1 つくばに住んでいる間に震度6弱以上の地震がおこると思うか

 

    「起きない」「たぶん起きない」「どちらともいえない」をあわせると79

筑波大生の大地震発生に対する危機意識の低さがうかがえる

 

 

 

図332

 図2 震災時に手元にある飲食物が不足あるいは無くなった場合、どこを頼りにするか

 

    縦軸は何?もっとも頼りにされるのは「周辺店」

しかし、飲食物保有量調査より、周辺店が供給できる飲食物の量は

ごくわずかであることがわかっている

 

 

 

図333

3 非常時持ち出し袋を用意しているか

 

筑波大生の備蓄はほとんど無い

 

 

 

図334

4 非常時持ち出し袋を用意していない理由(複数回答)

 

    ほとんどの人が「考えたこともなかった」と回答

備蓄について考える機会が必要

 

 

 

図335

5 今後、非常用持ち出し袋を用意する意思はあるか

 

    半数の人が「ない」と回答

自主的な備蓄は期待できず、強制的な備蓄の必要性あり

 


アンケート結果考察(自助の現状)

 

 アンケート結果から、筑波大生の備蓄はほとんど無く、災害時には周辺店に頼ろうとしていることがわかった。しかし、飲食物保有量調査より、周辺店が供給できる飲食物の量はごくわずかであることがわかっているため、周辺店に頼るのは難しいと考えられる。そこで、やはり筑波大生の備蓄が必要となる。非常時持ち出し袋を用意していない理由で「考えたこともなかった」という回答が多かったことから、災害や備蓄に関して考える機会を与えることにより、備蓄しようという意思を持たせることができるのではないだろうか。

だが、約半数が今後、非常時持ち出し袋を用意する意志はないとし、また、用意しない理由に「面倒だから」と回答する人が多いことから、自主的な備蓄には限界があると考えられる。よって、ある程度強制的に備蓄させることが必要なのではないだろうか。

 


情報が備蓄意思に与える影響の調査

私たちは、情報が備蓄意思に与える影響を調べるために、地震や備蓄に関する情報を与えた場合と、何の情報も与えない場合の非常時持ち出し袋セットの購入意思を問い、比較・検討した。

 

アンケート用紙には4つの種類があり、「制御群」「地震情報群」「備蓄情報群」「両情報群」がある。「制御群」は何の情報も与えずに非常時持ち出し袋セットの購入意思を問い、「地震情報群」「備蓄情報群」「両情報群」は、何の情報も与えずに購入意思を尋ねたあとにそれぞれ、〔地震情報〕〔備蓄情報〕〔地震と備蓄の両情報〕を与え、再び非常時持ち出し袋セットの購入意思を問うた。

 

 

制御群

地震

情報群

備蓄

情報群

両情報群

地震情報

×

×

備蓄情報

×

×

                 

地震情報:つくば市内で今後30年以内に震度6弱以上の地震が起こる確率などの情報

備蓄情報:調査でわかった周辺店の状況などの情報

 


@ アンケート質問内容⇒意図

群別の非常時持ち出し袋セットの購入意思(変化)

⇒情報提供が購入意思にどう影響するか

⇒自主購入(自主的に購入する)の場合と入学時購入(大学入学時に強制的に購入する)の場合で購入意思に差はあるのか

「飲食物保有量調査」の結果より、各自で備蓄しなければならない3600kcal分の食料6.5ℓの水を確保できるセットを考案。このセットの購入意思を尋ねた。

 

 

セットA

セットB

セットC

価格

3500

7000

9000

内容

(2年保存)

カロリーメイト

ラジオライト

ナップザック

(2年保存)

カンパン

災害用パン

ラジオライト(充電機能付)

耐火バッグ

(5年保存)

カンパン

災害用パン

アルファ米

ラジオライト(充電機能付)

簡易トイレ

耐火バッグ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

表6


A結果

 

図337

7 各情報提供後に支払い意思額を上げた人の割合

    地震情報より備蓄情報を与えたほうが効果はあった

 

 

情報提供前

情報提供後

4133

5367

8 情報提供前後の支払意志額の変化(両情報群)

 

    情報を与えると支払意志額が増加した

情報を与えることが購入意思の向上に有効に働いた

 

 

情報提供前

情報提供後

自主購入

4133

5367

入学時購入

6071

6500

9 購入手段による支払意志額の変化(両情報群)

 

    自主購入より入学時購入のほうが支払意志額は高い

購入の手間がかからないほうが購入意思は向上する

 


V.3−5 情報が備蓄意思に与える影響調査結果の考察

 アンケートの結果より、地震や備蓄の情報を与えることは非常時持ち出し袋セットの支払意志額の増加に有効であり、特に地震情報よりも備蓄情報のほうが購入意思の向上に効果的であることがわかった。また、購入の手間ができるだけかからないようにすることで、購入意思を向上させることができると考えられる。提案につながる重要な項目であるので、もちっと水増し