5.調査結果
1.アンケート集計の結果
施設選択の際に重要視する(した)項目デイサービス利用者と地域住民のそれぞれについて聞いた。図5−1によると、地域住民と、デイサービス利用者は、「共に住みなれた地域にあること」を重視することがわかる。また、「送迎」、「時間」、「距離」等の項目が地域住民の重要視する項目に来ていることから、地域住民は施設を選択する際に、自宅からのアクセスを重視することがわかる。
図5−1:デイサービス利用者と地域住民の重視する項目
図5−1より、地域住民がアクセスを重視して施設を選択することが判明した。そこで、図5−2を見ると、デイサービス利用者が実際に近くから来ていることがわかる。具体的には約4割が施設から10分以内の場所に住んでおり、アンケート回答者の中に1時間以上かけて通っている利用者は見られなかった。また、図5−3を見ると、移動時間が20分未満と20分以上との間で、施設の満足度に大きな差があることがわかる。このことから、通所時間は20分以内、すなわち短時間であることが望ましいと判明した。
図5−2:デイサービスセンター利用者の施設までの所要時間(n=79)
図5−3:デイサービス利用者の移動時間と施設満足度の関係(n=79)
図5−4、図5−5は、徒歩圏内での施設立地についてのアンケートの集計結果である。図5−4より、過半数の人が、徒歩圏内にデイサービスセンターが立地したらその施設を利用したいと考えていることがわかる。その理由は、図5−5より施設利用者内でも地域住民内でも移動時間が短くてすむという意見が多く、移動時間の短縮がデイサービスセンター利用者にとって重要であることがわかる。
図5−4:徒歩圏内でのデイサービスセンターの設置に対する意識(n=94)
図5−5:徒歩圏内でのデイサービスセンターの設置に肯定的な理由
図5−6は、居住地区別にサービス面と立地面のどちらを施設に対し重視するかという調査の集計結果である。図5−6から、相対的にアクセスの劣る上大島、筑波の両地区の住民が立地面をより重視することがわかる。このことから、この2地区でのアクセス向上へのニーズが高いと言える。
図5−6:居住地区別の重視項目(サービス面と立地面)
図5−7〜図5−9は、小学生との交流についてのアンケートの結果である。図5−7から、約75%の人が小学校に併設してデイサービスセンターを設置することに肯定的であり、その理由としては、図5−8より「子供が好き」「子供とふれあえる」など子供との接触に関するものが上位を占めていることがわかる。このことから、施設利用者の中には、小学生が好きな方が多く小学校とのふれあいに対し肯定的であるといえる。また、図5−9で小学生との交流行事に参加したい人が多いことからもそのことがわかる。
図5−7:小学校へのデイサービスセンターの併設への意欲(n=103)
図5−8:小学校へのデイサービスセンターへの併設に肯定的な理由(n=70)
図5−9:小学校へのデイサービスセンターの併設に肯定的な方の、交流行事への意欲(n=110)
1.施設利用者の分布
以下は、アンケート集計により得られた施設利用者の分布についての調査結果である。
図5−10は地域住民アンケートを実施した地区内のデイサービス利用者の利用している施設をプロットしたつくば市の地図である。アンケートに回答してくれた方(113人)のうちデイサービスセンターを利用している人は4人しかおらず、有意な分布か十分には判断できない。しかし、得られたデータからは調査地区からほぼ5キロ圏内に分布していることがわかる。
図5−10:調査地区からのデイサービスセンターへの訪問者数(n=3)
図5−11〜図5−13はシニアガーデン、新つくばホーム、作谷長寿館の各デイサービスセンターの利用者の分布を表した地図である。この3図から、3施設とも、比較的施設の近隣の住民によって利用していることがわかる。具体的に見ると、シニアガーデンは5km圏内から多くの利用者が訪れて、一部の遠方からの利用者もいることがわかる。新つくばホームの利用者は比較的分散していることがわかる。特に、施設の南部ではその傾向が強い。また、作谷長寿館は、ほとんどの利用者が5km圏内から訪れていることがわかる。
図5−11シニアガーデン利用者分布(n=28) 図5−12: 新つくばホーム利用者の分布 (n=28)
図5−13:作谷長寿館利用者の住所の分布(n=25)
図5−14は、施設別の各利用者の自宅までの距離の分布を表したグラフである。このグラフから、どの施設も過半数の利用者が5km圏内から利用しているおり、また、10km圏内から利用者のほとんどが利用していることがわかる。このことから、施設を選択する際に、施設までの距離が大きく影響していることがわかった。
図5−14:施設別、各利用者の自宅までの距離
そこで、各デイサービスセンターからの5分圏域、10分圏域を図5−15に表示した。すると、つくば市の北部にサービスの手薄な地区が存在することがわかる。そして、その地区内にある小学校の児童数の変化調べてみると(図5−16)筑波小学校と小田小学校の児童数が減少傾向にあることから、長期的に見てこの2校は、デイサービスセンターへの転用の可能性が大いにあるといえる。
図5−15:各デイサービスからの圏域と小学校の分布
図5−16:小学校の児童数の変化予測
前述の2校のうち、筑波小学校に空き教室が存在することが電話調査により明らかになったため、今回の調査では、筑波小学校でのデイサービスセンターの設置を提案する