1.背景・目的

つくば市の公務員宿舎は筑波学園都市成立とともに30年間このつくば市にある。
建設当時の7755戸のうち2003年までに671戸が廃止された。
1996
年のつくば市の規制緩和により、
宿舎周辺の市街化調整区域における住宅建設が活発化した
また、TX開通によるマンションの建設活発化、沿線開発などもあり、
宿舎転入者は減少し、20065月では入居戸数が4050
(入居割合76.6%)となっている。
これはつくば市における全住宅戸数のうち5.2%を占める。
(つくば市行政資料DL、財務局へのヒアリングより)

公務員宿舎建設当時は、緑を確保し都市景観に寄与することを狙いとしていた。
その狙いをもとに、緑を軸にした宿舎環境作りが進められた。
しかし30年経った今では、成長しすぎた木や、植栽手入れの不備が見られている。
このような現状において公務員宿舎がよい住環境を提供しているとは言い難い。

予備調査の住民の意見では、植栽管理面の問題を指摘する声もあり、
現地調査でも維持管理上での問題を確認した。

そこで、公務員宿舎の植栽に着目し、
宿舎をとりまく関連機関とのかかわりを踏まえた上で、
現状の維持管理体制について調査をし
よりよい維持管理のかたちを提案することを目的とする。