システム導入による変化

4.システム導入による変化

(1)乗客数の変化
図 2からわかる通り、2006年度の1便当り平均乗客数は2004年度に比べ約2.4倍に増加している。

図2.1便あたりの平均乗客数の比較

 

(2)センターへ行く目的・頻度の変化
図3より,私事でセンターに行く人の割合が増えたことがわかる。

図3.利用目的別の変化(平日:乗り込み調査より)

 

(3)「私事」でセンターに行く人の割合
図4からわかる通り,学生・教職員ともに私事でセンターに行く人の割合が増加している。

図4.センターに行く目的で「私事」と答えた人の割合の年次比率

 

(4)センターへ行く際の利用交通手段の変化
2004年から2006年で自動車選択率が32.7%から22.8%減少し、学内バス選択率が8.5%から25.6%に増加している。

図5.つくばセンターへの交通手段の年次比較(アンケート調査より)

 

(5)東京へ行く際の最寄駅までの利用交通手段の変化
自動車選択率(運転+送迎)が 22.1%から15.0%に減少し、バス選択率が27.0%から34.8%増加している。

図6.東京へ行く際、公共交通の乗車地点までの交通手段
(アンケート調査より)

 

(6) パスカードの売り上げ
図 7が示す通り、今年度4月分のパスカード売上枚数は、昨年度新システム導入後の売上枚数を既に大きく上回っている。特に、学群生の増加が顕著である。

図7.バスカード所有の有無による満足度の差

  以下では、 筑波大学関係者のみを対象 として、パスカード所有者と非所有者の間で学内バスの利用状況や満足度について比較を行う。

(7) パスカード所有の有無による満足度の差
図 8から分かるように、パスカード所有者は非所有者に比べ高い満足度を示す割合が高くなっている。

図8.大学関係者における支払方法別満足度の割合
(乗り込み調査より)

 

(8)パスカード所有 /非所有による学内バス利用頻度
図 9が示す通り、学内バスの利用頻度において、パスカード所有者は非所有者に比べで高頻度を答える割合が非常に高く、特に「毎日」及び「週5回」の回答で大きな差がみられる。

図9.バスカード所有の有無による学内バス利用頻度の差
(アンケート調査より)

 

効果1・・・負担やコストの削減

●つくばセンターへ行く際の負担感の減少
図 4と図10 における大学関係者の「目的での <私事>の増加」「センターに行く頻度」から、センターに行く際の交通の負担感は減少したと考えられる。さらに 図 5 でセンターに行く際の利用交通手段でバスの割合が増加していることから、バスが主に交通の負担感を減少させたと考えられる。

図10.つくばセンターへの頻度(アンケート調査より)

 

●CO 2 削減
図 5と図10 の「利用交通手段の推移」「センターに行く頻度の推移」から筑波大学関係者で、大学周辺〜センターを自動車で移動する人の年間 CO 2 排出量を計算した。計算方法は以下の通り。

自動車の年間CO 2排出量 =(センターに車で行く人数)*(センターへの平均トリップ数(回/年))*4km(センターまでの距離)*( 排出量)       

自動車の排出量 = 0.23kgCO 2 (自動車の燃費が 10km/Lであると仮定した場合)(環境省 「事業者からの温室効果ガス排出量策定方法ガイドライン」から)

さらに学内〜センターを走るバスの年間 CO 2 排出量も計算。計算方法は以下の通り。

バスの年間CO2排出量=(平日・間引き運行時の一日本数)*(各走行距離)*(排出量)*(年間運行日数(平日・間引き))

関鉄バス排出量 = 0.60kgCO 2 (2004年度都市計画実習交通班調べ)

また、 2004年当時の旧学内バスの 年間 CO 2 排出量は,約62トンである。 (2004年度都市計画実習交通班調べ)

自動車とバスの 年間 CO 2 排出量を合計すると、2004年から比べて2006年は約 117トン の CO 2 削減になる.これは, 東京ドーム約 2杯分 に相当するCO 2削減量である。 

●大学のコスト削減

  大学の収入    = 約1700万円(学生パス売上分)+約650万(教職員パス売上分) = 約2350万円

  大学のコスト =   5000万円(関鉄への支払い分)+約2350万(パス売上収入) =  約2650万円

  コスト減少分 =   7000万円(導入前コスト) + 約2650万(導入後コスト) =  約4350万円

 導入して  約 4350万円のコスト削減!

 

効果2・・・イメージアップ

●大学のイメージアップ
バスの利便性を向上させることによって自動車選択率を減らし、自動車から排出されるCO 2 を削減した。また大学内外の交通手段を確保したという点、さらに大口一括特約定期は日本初の試みであるという点で新システム導入は筑波大学の評価を高めることになる。

●関東鉄道のイメージアップ
関東鉄道は、これまで以上のサービスを提供することにより筑波大学への貢献を行うため地域密着型のバス経営をしている。また、バスを普段利用していない人は、バスが不便だという固定観念を持っていることが多いため、利便性の高いバスシステムによってそれを緩和し、彼らの交通行動を変化させることは可能である。

 

効果3・・・利用者の交通利便性向上

つくばセンターへの交通アクセスがより容易になったことで、特に自動車非保有者にとって、つくばセンターへ行く際の交通の負担感が減少した。