2-6 結果の考察



我々は、これまでの予備的調査としての各主体へのヒアリング調査・現地調査や、本調査としてのアンケート調査・ヒアリング調査等、すべての調査結果の考察から見つけ出された課題とそれからわかるニーズについて、以下の四つにまとめた。
まず一つ目の課題として、「情報共有がなされていない」ことが挙げられる。これは、他の活動把握が出来ず効率的防犯活動につながらないという欠点である。次に、「子供のためのパトロールが不十分」であるという調査結果から、監視性の弱さが挙げられる。さらに「事件を集計したものがない」ことから、危険個所の把握ができない(根本的な解決に結びつかない)という課題が挙げられる。最後に四つ目の課題として「意見交換の場がない」ことから、他の主体の活動を把握できず、効率的活動が不可能であることが挙げられる。
 つまり、この四つの課題に対応するニーズは、

「情報共有の必要性」
「パトロールの必要性」
「事件情報の集計の必要性」
「意見交換の場の必要性」
にまとめられる。

課題の解決にあたり、上記のニーズを満たす必要がある。そのために、各主体が特徴を生かした役割を担わねばならない。我々は、各主体の特徴を把握しその役割を定義するために、以下のような流れを踏んだ。

@主体の再検討→A各主体の現状の活動状況→B特徴の把握と役割分担


@主体の再検討

以前のイメージでは防犯ネットワークの主体を4つにしていたが、これを学校、警察、PTAの3つに絞った。

その理由として、
→学区単位で行う防犯活動に直接参加できる主体は学校・警察・PTAである
→教育委員会は各学区間の連携や他の行政機関との連携がその役割であるということが挙げられる。

図8:以前のイメージ






図9:主体の選定


A各主体の現状の活動状況

次に、三つの主体について詳しく検討した。
各主体の活動内容は以下の通りである。

学校:情報の配布、事件発生時の見回り、防犯教室
警察:夜間を含むパトカーパトロール、犯罪発生時の法的対処
PTA:りっしょう当番、ついでパトロール、110番の家、安全委員会


この現行の活動を踏まえ、ニーズを満たす、各主体の特徴を生かした役割を考察した。


B特徴の把握と役割分担

学校: PTAや警察との既存のつながりがある
将来に渡って地区に存在する
⇒役割を「情報の収集と発信」
警察: 専門的知識がある
法的拘束力をもっている
⇒役割を「危険箇所把握と事件発生処」
PTA: 豊富な地域の情報を持っている
人数が多い
「ついで」パトロールが可能である
⇒役割を「防犯活動」



以上のことから、次の4つを提案する。


情報共有の必要性  「あめシステム」
事件状況の集計の必要性  「防犯マップ」
子供のためのパトロールが必要  「新・防犯パトロール」
意見交換の場が必要  「防犯連絡協議会」