2-2 問題提起までの流れ



文献調査と資料収集によって次のことがわかった。

犯罪抑止には「監視性」「領域性」「導線制御」の3つの要素が重要であるといわれている。

領域性住民に交流・警戒・不審者の監視を促して部外者が侵入しにくい環境を作る
監視性不審者や不審な行動を見極める能力を育てる
導線制御犯罪行動を容易にする要因を取り除く



図1:防犯まちづくりの考え方(国土交通省ホームページを参考に作成)
http://www.mlit.go.jp/crd/city/sigaiti/tobou/def.htm


子供が被害者となる犯罪においては、被害者の強化は難しい。また導線制御は物理的環境の整備が中心となるため制約が多い。よって領域性と監視性を高めることは子供の犯罪抑止に非常に重要である。

この考え方をもとに次のような仮定をした。


仮定:地域コミュニティが発達していると、防犯活動が活発化し犯罪抑止効果がある


この仮定からつくば市におけるひとつの問題点が浮かび上がった。

問題提起:住民の入れ替わりの激しい地区では安定した地域コミュニティが形成されにくく、防犯活動に支障が出るのではないか

つくば市はセンター地区を中心として人口の転入・転出数が多い


図2:つくば市における月別人口状況
「統計つくば2002」より作成

理由
・国家公務員、単身の大学生が多い
・開発による新住民の流入



地域コミュニティの発達と防犯活動への影響は?



そこでこの問題を検証するために人口転入出率の高い地区モデルとしてA地区を、対照的に低い地区モデルとしてB地区・C地区を選定し、これらの地区における犯罪の発生状況、防犯活動の実施状況を比較することにした。