5.1近接性による評価




5.1.1近接性とは

近接性とは、生活関連施設の利用のしやすさである。ここでは、近接性を利用可能施設単位数で表すこととする。
その単位数が大きいほど近接性が高く、生活水準が高いということがいえる。 
我々は、提案したセンター地区を近接性によって評価する。


5.1.2施設規模・需要密度の考慮

近接性を測定する際、利用可能な施設数を数えるのが最も単純な方法であるが、 施設間で規模に大きな差がある場合は、施設数だけでは不十分である。 そのような場合は、各施設のポテンシャルをひとつの単位として統一した施設数 を考慮する必要がある。ここでは、延床面積や利用客数などから相対的に施設を 評価し、単位化した。

また、それに加え、利用可能な施設数や規模が同じ地区でも、人口が多い場合、 施設が混雑するため、人と目的地の分離量が高くなる。よって施設への近接性が 低下する。このことも考慮に入れるため、需要密度という考えを導入する。これ は、施設まわりの需要量が施設に対してどれくらいの混雑度を生むかをみる指標である。



この施設規模と需要密度を考慮し、利用可能施設単位数を算出することによって、
施設を建てれば建てるだけ近接性が改善されるということを回避することが可能となり、
提案する将来のセンター像の評価が有意なものとなる。




5.1.3評価


5.1.3-a単位変換表


既存施設単位数の変換方法


 駐車場・駐輪場→各駐車場平均収容台数/平均収容台数
 クレオ・センタービル・三井ビル→延べ床面積/第一種大規模小売店鋪の最低床面積(3000u)
    MOG→延べ床面積/第二種大規模小売店鋪の最低床面積(500u)
 ノバホール・カピオ・国際会議場→(延べ床面積/ホールの平気面積)/4
 アルス→図書館・美術館の二つの機能があるので施設単位を2とした。
 公園→(敷地面積/平均敷地面積)×2
 バス停→路線数/全国平均路線数(3.23本)

* 上記以外のものは、施設間に大きな規模の差がないため1単位とした。


憩いゾーン


現在
施設名単位数
エキスポセンター1.00
カフェ1.00
中央公園3.70
アルス2.00
北1駐車場0.40
吾妻小学校前バス停2.20
アルス横駐輪場0.40
現在合計10.70

将来
施設名単位数
レストランカフェ1.00
アルス横空き地駐輪場1.30
将来合計13.00


センター広場ゾーン

現在
施設名単位数
中央1駐車場0.63
中央2駐車場0.93
中央4駐車場0.40
ノバホール1.00
ホテルオークラ1.00
ローソン1.00
センタービル9.30
つくばバスターミナル5.00
ぺデ下駐輪場3.40
センタービル駐輪場0.50
現在合計24.16

将来
施設名単位数
ローソン横駐輪場0.70
橋手前駐輪場0.30
つくば駅0.80
将来合計25.96


商業ゾーン

現在
施設名単位数
中央3駐車場1.20
西立体駐車場2.70
南2駐車場0.40
クレオ18.70
MOG7.60
つくば三井ビル8.80
クレオ入り口駐輪場0.90
現在合計40.30

将来
施設名単位数
新商業施設11.30
新駐車場1.40
クレオ前駐車場0.40
将来合計53.40

スポーツ・文化ゾーン

現在
施設名単位数
南1(立体)駐車場1.80
南3駐車場1.80
カピオ1.80
カフェ1.00
大清水公園1.00
竹園公園1.00
国際会議場4.50
吾妻4丁目バス停1.50
竹園1丁目1.50
エポカル1.00
現在合計16.20

将来
施設名単位数
スポーツ施設3.00
TMD3.00
複合行政施設3.00
TMD駐車場0.68
将来合計25.88


5.1.3-b内在人口



   内在人口=施設来客者数+従業者数+ペデストリアン交通量  


   ※将来施設来客者数、従業者数は、既存施設との床面積の比、または先進事例
    との比較で算出。

憩いゾーン

現在
施設来客数2969
従業員数32
ぺデ交通量5254
内在人口5286

将来
施設来客数2969
従業員数32
ぺデ交通量6514
内在人口5286

商業ゾーン

現在
施設来客数8097
従業員数2345
ぺデ交通量5899
内在人口16341

将来
施設来客数13145
従業員数3807
ぺデ交通量7315
内在人口24267

センターゾーン

現在
施設来客数4610
従業員数2345
ぺデ交通量8716
内在人口15671

将来
施設来客数4610
従業員数2345
ぺデ交通量10809
内在人口17764

スポーツ・文化ゾーン

現在
施設来客数2151
従業員数2232
ぺデ交通量2806
内在人口7189

将来
施設来客数2942
従業員数2781
ぺデ交通量3480
内在人口9203


5.1.3-c将来交通量



   将来交通量=現在交通量/現在夜間人口×将来夜間人口   

 現在交通量現在夜間人口将来夜間人口将来交通量
憩いゾーン5254257331906514
商業ゾーン5899118714727315
センターゾーン87161187147210809
スポーツ・文化ゾーン280692911523480
センター全体226754689581328110


5.1.3-d利用可能施設単位数


   ・平均サービス人口=センター内在人口/センター総施設数
   ・需要密度=ゾーン内在人口/平均サービス人口
   ・利用可能施設単位数=ゾーン施設数/需要密度


    ※平均サービス人口は、センター地区内の1施設が、何人に対してサービスを行っているかをあらわしている。
     つまり、センター地区における、1施設の平均的なサービスを受けられる人数である。


現在
センター内在人口47456
センター総施設数91.40
平均サービス人口519.21

 ゾーン内在人口ゾーン内施設単位数需要密度利用可能施設単位数
憩いゾーン825510.715.900.67
商業ゾーン1634140.331.471.28
センターゾーン1567124.230.180.80
文化ゾーン718916.213.851.17


将来
センター内在人口60749
センター総施設数118.28
平均サービス人口513.60

 ゾーン内在人口ゾーン内施設単位数需要密度利用可能施設単位数
憩いゾーン951513.018.530.70
商業ゾーン2426753.447.251.13
センターゾーン1776426.034.590.75
文化ゾーン920325.8817.921.44

 利用可能施設単位数合計
現在3.93
将来4.03


5.1.3-e将来交通分布OD表


憩いゾーン

 北口エキスポ横道アルスセンター広場中央公園カフェ
北口 815798113354280
エキスポ32 0824012
横道494 126267133112
アルス228060 436164172
センター広場125316191318 132369
中央公園4987213797 70
カフェ31279313337993 

商業ゾーン

 駅方面MOG西立体西口クレオセンター広場新商業施設
駅方面 008361213
MOG0 1275380133144
西立体097 1088514241
西口4444 219399161
クレオ152192984214 1004611
センター広場814816331518 245
新商業施設39115244153487375 

文化・スポーツゾーン

 センター広場南1横道カピオ方面会議場側TSP1TSP2TBP複合行政
センター広場 5716129778122580118
南144 46816231116
横道80 14952351725
カピオ方面73148107 595103246
会議場側95489145 142890132
TSP11433512 135
TSP2285610231 737
TBP881718327437 37
複合行政13026264710951037 


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