4.調査結果・結論

犯罪抑止要因、学生が不安に感じる要因を踏まえた上で、から私たちは筑波大学内に、

「幹線道路」

として、一本の安全で明るく人通りの多い道路を作ることを提案します。
そして、
「できるかぎりその道を長く使っていただく」

ことによって犯罪に遭遇する機会を減らそうと私たちは考えました。愛知県で昭和57年に今回の私たちの提案と同じような計画 が実施されました。そのときの概要は1本の道を選定し、その道を通るように奨励し、その道では犯罪を起こさせないようにす るといったものでした。その結果、犯罪件数が昭和57年には268件だったものが昭和59年には107件に半減しました。この ような取り組みをすることによって単に防犯というだけではなく、犯罪を無くそうという共通の意識ができ、地域のつながりを 深め、強い領域性が生まれたことが考えられます。よって筑波大学内でもこのような計画を実施し、領域性をつくることが必要 なのです。今回私たちが提案する幹線道路が防犯だけでなく、筑波大学生同士の結びつきのきっかけとなることを期待していま す。

筑波大学内の幹線道路
私たちは筑波大学内に幹線道路というものを提案する際、既存の道路を活用したいと考えました。筑波大学内の幹線道路とする にふさわしい道路は、

・大学を長く横断している道であること
・学生にとって使用頻度の高い道であること
・ある程度の道幅が確保されていること

の条件が満たされている道がふさわしいと考えました。そして、筑波大学内でその条件を満たす道を考えた結果、筑波大学内の ループ・ペディストリアンのどちらかが幹線道路にふさわしいと考えられ、このどちらかの道を幹線道路とすることにしました 。ループとは筑波大学内を周回している学内道路であり、自動車、歩行者、自転車のいずれも通行している道です。ペデストリ アンとは筑波大学の中心を南北に横断している歩行者専用道路です。その2つの道の人通り、明るさを調査、比較し、その結果 をもとにどちらが幹線道路としてふさわしいかを決定することとしました。人通り、明るさを比較するに当たって、筑波大学内 の実地調査を行いました。実地調査の概要は以下のとおりです。

●通行量調査

場所:筑波大学内、ループ、ペデストリアン上(犯罪発生場所、学生が不安に感じている場所を参考に選定)
時間:19時、21時、23時、1時の4回実施(各15分ずつ調査)
条件:平日(金曜日を除く)、雨の降っていない日
内容:15分間の間にその場所を何人通行したかを計測

調査結果
ループの通行量:227人
ペデストレリアンの通行量:340人

調査結果から、通行量はループ、ペデストリアンのどちらかに偏っているということはない。すなわち、人通りはループとペデ ストリアンに分散していると言える。

●照度測定実地調査

場所:筑波大学内、ループ、ペデストリアン上(等間隔に測定、街灯のある場所とない場所が偏らないように測定)
時間:23時、1時の2回実施
条件:雨の降っていない日
内容:人が通る地点の地面の上に照度計を置き、その照度を測定
 なお、防犯に必要な照度は3(lx)とされている(環境省ホームページより)ということを念頭において実地調査を行った。 3(lx)とは4m先にいる人間の顔が識別できる程度の明るさであり、3(lx)が防犯に最低限必要な明るさだとされている。



左図(ペデストリアン沿)にかかれている数字が照度である。全体的に3(lx)を超えているところが目立つ。 ペデストリアンの街灯は歩道を照らしており、そのことがこの結果につながったと考えられる。

右図(ループ)の照度は全体的に低い。防犯の目安となる3(lx)を超えているところは少ない。実際にループを 見ると、この数字ほど暗いとは感じないのであるが、設置してある街灯はすべて、車道を照らすように作られてお り、歩道には光が当たっていなかった。そのことがループの照度の低さにつながったと考えられる。しかし、歩道 が暗いということは事実である。

以上の結果を踏まえて、もう一度、どちらが幹線道路にふさわしいか考えてみた。人通りということに関して言えば、どちらも大きな 差は無く、人通りからどちらがふさわしいということはできない。照度ということに関して言えば、明らかにペデストリアンのほうが 明るく、新たな照明を作る必要が少ないことからペデストリアンが幹線道路にふさわしいと考えられる。また、ペデストリアンは大学 の中心を通っており、幹線道路とする際、広範囲の人が利用しやすいと考えられる。よって私たちはペデストリアンを幹線道路として 設定し、ペデストリアンを現在よりも安全にするための提案を行って行きます。そして、私たちの提案を盛り込んだペデストリアンを

=Newペデストリアン=

とします。