南クリーンセンターヒアリング報告書

日時:平成13年5月9日(水)14:00?15:00
協力者:筑南クリーンセンター  松浦 様
調査内容:つくば市のごみ処理の現状と問題点
担当:長谷 真一郎  疋田 和之

<はじめに>
●設備の概要
 工期  :平成5年8月?平成9年2月
焼却能力:125t/日×3基
 炉形式 :全連続燃焼式
     一日平均160トン程の量のごみを処理(年末や年度末はごみが増える)
     ごみの量は年間5%ほどの伸びで増加(ごみ袋有料化の効果があったのは最初のみ)

<ヒアリング結果>
●燃えるごみ以外の処理方法
・ ビン :手作業で色事に選別
・  缶  :磁選機によってアルミとスチールに分別→それぞれリサイクル業者が引き取る
・粗大ゴミ:裁断して焼却

●困ること
・ 可燃ごみの中にアルミ缶が混入されると、熱で溶けて炉を痛めてしまう
・ はしごなどの大きく長いものは、灰を送るベルトコンベアの中に詰まってしまう
・ 処理業者からの苦情は、学生の住み地域のほうが他の地域より圧倒的に多い
・ 宿舎も相当ひどい(宿舎と外でのごみ出しのルールの違い)
・ 路上駐車のせいで収集車が入れないことも

●筑南クリーンセンターの対策
・ 広報を出しているが、新聞を取っていない学生には渡らない
・ センターとしてはそれ以上の対策は取れない

<まとめ>
   筑南クリーンセンターも何かいい対策が見つかることを期待されているそうだ。今まで何度もこのような研究がなされながら、一向に改善されていない理由は何なのかを見極め、持続可能な対策を考えることが必要ではないか。
 
 



筑南清掃工業、筑波学園環境整備ヒアリング報告書

日時:平成13年5月9日(水) 15:30?16:00  ( 筑波学園環境整備 )
                   17:00?17:30  ( 筑南清掃工業 )
調査内容:春日地区のごみの出し方の現状と問題点の調査
担当:長谷 真一郎  疋田 和之

<ヒアリング結果>
●春日地区の現状
・ 分別、日時が守れない (最初から知らない人、知っていても守らない人)
・ コンビニの袋に弁当がらと空き缶をそのまま包んで捨てていることも多い(収集が困難)
・ せっかく籠が在ってもあふれていたり蓋が閉まっていなければ無意味
・ 袋が縛られていない(カラスが引っ張り出しやすい)
・ 路上駐車の影響で収集車が近づけないことがある

●他の地区と比べてどうか
・ 学生宿舎は春日よりはだいぶまし
・ 春日の中でも4丁目が特にひどい
・ 公務員宿舎(竹園)などは非常に管理が行き届いている(自治会がしっかりしているためか)
・ 学生街以外でも、田舎にもひどいところが在る

●以前と比べてどうか
・ 以前よりは分別もされているし量も減ってきている(不況の影響か)
・ 以前は粗大ゴミに、まだつかえる電化製品が出されることが多かった

●困ること
・ ガスボンベ、ガラスなどの危険物が混ざっている
・ 分別されていないと収集できないのだが、それでもなぜ収集しないのかと苦情を言われる
・ カラスなどによってごみがばらばらになっている

<まとめ>
 やはり春日4丁目がひどいということがわかった。きちんと出されているところも在るのだが、ぐちゃぐちゃになっているところのほうが多い。集積所に小屋などのちゃんとした設備があってもだめなところはだめだそうだ。大家に苦情を言っても、管理会社と責任の擦り付け合いをするだけだそうだ。他の地区のように、自治会のような組織があれば、もう少し改善するのかもしれない。
 
 



つくば中央警察署ヒアリング報告書

日時:平成13年5月11日(金)13:00?14:00
協力者:つくば中央警察署交通第一係長 警部補・木村 昇 様
調査内容:主として学生地区における路上駐車問題の調査
担当:秋葉 健   渋谷 敬一

<ヒアリング結果>
●学生居住地区の路上駐車の問題
・  つくば中央警察署交通課の四大対策に含まれている
・ 学生居住地区は他の一般地域と比較して路上駐車がひどい(特に春日地区)

●警察の対策
・ 人員が足りなくパーフェクトな取り組みができていない
・ 地域住民などからの苦情 → 必ず出動 → 警告書を貼る
    → さらにそれを繰り返しても改善がみられない場合は本人に連絡する
       (3万から4万5千円の罰金や検挙も)
                ↓
    ・ 取締りを強化しても、改善は一時的
    ・ よい解決法を見出せない
    ・ 大学生の良識にまかせたいというのが本音
    ・ 学校サイドからの指導が必要ではないか
    ・ 自治会などを作り自分達で意識の向上をはかるのはどうか

●大学、不動産業者、行政との連携について
・ 現在はほとんど行われていない
・ 不動産業者の学生の路上駐車問題に対する意識の低さは認識
・ 不動産業者への警告は死活問題も絡み、よい対策がない

<まとめ>
  今回の調査でわかったことは、警察もいい対策を見出せず、困っているのが現状であるということだ。今回調査に協力していただいた木村さんもよい解決法が見つかることを期待されていた。また、学校側の指導を強化したり、自治会の成立などを具体化したりすることもこの問題の解決に役立つのかもしれない。





筑南水道企業団ヒアリング報告書

日時: 平成13年5月16日(水) 14:00?15:00
協力者: 筑南水道企業団(業務課長  大塚 久 様)
調査内容: 主として学生居住地区における水使用について
担当: 佐藤 千香恵  野上 竜五郎

<はじめに>
筑南水道企業団の給水地区における一人当たりの水使用量は年々減ってきている傾向にあり、節水は自然と行われている。むしろ水を使わなくなってきているといえる。しかし、企業団は水使用量が増加しないと赤字になってしまい困っているという現状であった。そのため水使用量削減対策は特に行われていないということだった。

<ヒアリング結果>
●学生居住地域であることによる特殊な問題
・ 春日、天久保、桜、学生宿舎といった地域での使用量の差は
             春日 ≒ 天久保 ? 桜 ? 学生宿舎     となってはいるものの
   大差はほとんどなく地域差はないといえる
・ アパートを出る際に一年に何百人もの人が料金を払わない(マナーの問題)
・ 三月・四月は学生の移動が集中するためその時期に対応が遅れてしまう
・  水道料金の徴収方法の違い(各個人ごとに検針し支払う、定額料金を家賃と共に収め
   アパート一括で支払う)による水使用量の違い
     →各個人で料金を集めているところより、アパート全体で料金を集めているところの
       方が一人当り水使用量は多い

●一定量まで定額料金(基本料金)である理由 (使用量削減には向かないのでは)
・ 学生居住地区に関しては確かに使用量削減には向いていない
     →現在経営の厳しい企業団は基本料金を下げることは考えていない

       【水道料金=(基本料金+従量料金)×105/100(1円未満切り捨て)】

<まとめ>
  基本料金を下げるためには従量料金自体を上げていかなくては企業団としては採算が取れない。そのため現在約67%となっている給水普及率を上げ、そのために生じる水道管の整備費用などをきっかけとして将来を見据えたうえで徐々に従量料金を上げていこうとしている。(ちなみに、水の値段はというのは水の運搬・処理施設といった施設費が大部分であり、各市町村での水の値段の開きは5倍位ある。)
筑南水道企業団の給水地区は比較的水の値段が安いほうであるため従量料金の値上げは可能であると思われる。従量料金が上がることにより基本料金を下げることが可能になる。比較的水使用量の少ない学生達にとっては水使用量に直接反映した料金を支払うという状態になり、水使用量削減は自ずと達成されるだろうと思われる。また企業団もより使用量に応じた料金収集ができより良い経営状態になるのではないか。
現状としては我々学生は使用量を超えた水道料金を払っていることになる。





市役所ヒアリング報告書

日時:平成13年5月18日(金)16:30?17:30
協力者:つくば市役所桜庁舎環境課 柳町 様
調査内容:ゴミ問題、路上駐車問題などつくば市における問題点に対する行政側の対応
担当:永田 新吾   小成 晃子

<ヒアリング結果>
●市役所の対策
 ごみ問題に関して
・ 学生居住地区でのごみ問題改善のための啓発活動などは特に行われていない
・ 3月?4月にかけての移動の時期は、業者に依頼して特別な回収業務を行ってもらって
いる
・ アパートで特にひどい場所に関しては、不動産会社または管理会社へ市役所から依頼し
て居住者に回覧などをしてもらうなどの対策をとっている
・ 市としては学生居住地区のごみ問題より、不法投棄の問題の方が深刻
不法投棄の問題の対応に追われていて、後手に回った対応しかできていないのが現状

 路上駐車問題に関して
・ 市役所の対応というよりはむしろ警察の対策の方が大きい
・ 月2回新聞に折り込む広報つくばでの呼びかけ
・ 区会で回されている回覧版での呼びかけ
    → ・新聞については購読している人と購読していない人がいる
       ・回覧版に関しては、区会に入っていないと目にする機会がない
                  → 学生に広く浸透しているとは言い難い

<まとめ>
市役所側としては、どちらの問題に関しても最終的にはつくば市民としての個人のモラルの問題になるので解決には様々な困難が生じるであろう、ということであった。また、全体的に見て、多くの学生がつくば市の行政に関する意識が低いことから、そういった問題に対して無関心であったり、目をつむっていたりしているのではないか、ということであった。
つくば市では、環境問題に関して現在、主に子供を対象に教育を行っているということである。市民活動を活発にしてつくば市をよりよいまちにしようという方向性がある中で、その実現には住民の理解と協力が不可欠である。例えば、茨城県では鹿島市、日立市に続いて3番目に作成された環境基本条例と環境基本計画に関しても、かなり具体的なものに仕上がっているのにも関わらず、学生はもちろん、一般の人たちも知らないのではないか、と話していた。そういった事実を踏まえ、問題の解決に対して新しい取り組みが考えられたらよいと感じた。
 

*自治会に関して
・ 行政側の意見や指導には限界があるため、自治会の活動に関しては市から補助金を出すという形で協力を得ている
・ 市民ひとりの意見では対応しがたい問題も、自治会からの意見となると対応がよりスムーズになることもある
・ 行政と自治体の活動は“持ちつ持たれつ”
  行政  :自治会をうまくまとめて運営する上での資金面でのサポート
  自治会:行政からのアンケートの協力依頼や、イベントの参加、行政からの指導を
          より徹底するための活動
・ 自治会の活動に関しては、つくば市の規定に基いており、より詳しい話は市民活動課で