産業
土浦市の商店数は、図5からもわかるように、平成19年まで減少傾向にあり商業の衰退化が伺える。(図5参照)
特に、商店街の衰退は進んでおり、シャッター街になっている。そのため、暗い雰囲気を醸し出し、人気・活力がなくなっている。また、歩道の整備不足により歩行者が安全に買い物を楽しめる環境ではない。更に、駐車場が分散してしまっていることで、自動車で買い物に来た利用者が駐車し辛い状況である。
また、土浦駅周辺のモール505、中央商店街の中に店を持つ事業者やパートで働く店員などに12月17日午後ヒアリング調査を行った。ヒアリング調査の意図として、土浦市が栄えていた時代と衰退している現在の変化が一番わかる場所において昔と今で何が違うのか、また、現在どのようなことを考え、これからどうしていくつもりなのかという市民の正直な意見を聞き、とくに商店街の問題についてよりよい改善案を提案できないかと考えたからだ。
<上方靴店 上方修様12月17日(金)14:30~14:45> 昔と今で決定的異なるところは商店街に人の流れがないところであり、現在は全盛期の売上の3割ほどの売上である。売れていた当時はこんなにも売上が落ちるとは思っていなかった。この売上の減少の背景には、お得意様の高齢化と新規顧客の獲得ができなかったことがあげられる。また、後継者についても利益を出すことができないため継がせる気持ちはあるが継がせることができない状況にありシャッター化が進むということだった。土浦の将来は無い、再開発は無駄だということ。
<土浦市社会福祉協議会職員 酒井文子様12月17日(金)15:00~15:15> 祭りのときは人が大勢商店街にも集まり人の流れができるが日常では人の流れが無い。商店街にあるお店が毎日の消耗品でなく、また、若者が興味をひくお店が無い。土浦市にはオススメがなく先日、友達に土浦ってなにがあるのと問われたときに答えられなかった。商店街では毎月(12月は毎週)イベントを開き、人を集める努力はしているが人は集まってくれない。商店街には老人ばかりで、若い人が集まって新しいお店を作ると良いのではとのこと。
<まちかど蔵 大徳 木村様12月17日(金)15:45~16:00> 土浦は若い人がつくばに行ってしまったことで衰退していった。土浦にはつくばのようなおしゃれさ、新しさがない。昔は商店街で流れるように買い物ができたことがよかった。今では私自身もイオンやピアタウンに車で買い物に行くことが普通になった。
<矢口酒店 矢口様12月17日(金)16:15~16:30> 昔はバスや電車が人を土浦に運んできてアクセスが良かったため様々な地区から来るお客様がいた。そしてすべてが土浦で揃えることができた。しかし、交通体系が自動車へと変化し、商店街には駐車場がなく、またバスが廃止となり人が土浦に来なくなった。地元としては大型店に対抗することができず、後継者も居ないし、商店街全体の意欲もないし土浦の将来は衰退しかない。地産池消ができれば土浦ももっとよくなるのではないかとのこと。
今回の4名の方は口をそろえて、「歩行者がいない。」と仰っていた。また、「どうしようもない。」など、「あきらめている。」など、ネガティブな意見が多かった。土浦市民があきらめているという印象を受けた。

図5 商店数