3−2.重点整備計画A交通システム

 土浦駅周辺地区,荒川沖駅周辺地区,神立駅周辺地区,新治地区という4つのエリアの中で唯一,新治地区は鉄道が通っておらず、公共交通は
バスのみである.また,新治地区は他の地域と比較して,全体的に高齢化率が高い.今後,高齢化が進み,自動車の運転が困難になる人々が増加
すると思われることから,高齢者が快適に利用できるバス交通環境を整える必要がある.

3−2−2.提案

  路線バスの寿命はおよそ20年であり、これからも新しい車両が古い車両に代わって導入される。そこで、関東鉄道バスの路線の1つ,土浦駅〜
 高岡(藤沢十字路付近)間を運行する路線(平日18〜20便,土曜休日12便)用にバリアフリー設備の整った新しい小型のバス車両の導入を提案
 する.この路線は,土浦駅〜高岡間の約9.3qの距離を30分ほどで結ぶ路線で,新治診療所や藤沢十字路など,新治地区の南部を
 通る.交通弱者にも利用しやすい車両の投入による魅力アップで,公共交通の利用を促す.小型車両を選んだのは,導入に当たっての費用を
 抑えるためである注1).事業者はNPO法人まちづくり活性化土浦とし,関東鉄道バスに委託して運行する.


図15 土浦駅〜高岡の路線図

導入する小型車両の候補としては,

  ・日野リエッセ(定員29名.図16参照)
  ・三菱ふそう・エアロミディME (定員23名.図17参照)

 の2つを挙げ,小型車両の比較対象として,中型車両の,いすゞエルガミオノンステップ(定員58名.図18参照)を挙げる.これらは,全てノンステップ
 バス車両である.


    図16 日野リエッセ        図17 三菱ふそう・エアロミディME         図18 いすゞエルガミオノンステップ

表1に2010年度にこの提案を実行した場合の費用を試算した表を示す.ただし,次の以下の3つの仮定に基づいて試算している.

  【仮定】
 ・小型バスの燃費を8.9q/L,中型バスの燃費を5.0q/Lとする.
 ・燃料費を求めるにあたって,ガソリン価格を120円/Lとする注2).
 ・バスの車両は事業者が購入し,土浦市が5年かけて減価償却費を負担する形式での購入を行う.

  支出の項目内の3つの費用は以下のように定める.
  ・人件費  :運転手等にかかる運営費
  ・車両使用料:バス車両購入費や,その維持管理にかかる費用
  ・その他経費:燃料費以外での運送にかかる費用

                表1 バス導入に当たっての費用試算結果

  表1から,年間支出総額を比較すると,小型車両と中型車両で約300万円〜400万円の差が生じることが分かった.車両購入費はもちろんだが,
 燃料費のみでも約100万円の差が生じることも特徴的である.


 注1) 小型バスを導入するもう1つの理由として、現在はこの路線は中型のバスで運行されているが,私たちが実際にこの路線のバスに乗車
  した際,乗客数は多くても15人ほどであり,定員が20〜30人の小型バスに変更しても問題ないと考えたためである.
 注2)「自動車燃費のトップランナー基準」より.