1.土浦市の現状
土浦市は東京から約60km圏内、県都水戸からは約40kmの距離に位置し、 東には日本第2位の広さを誇る霞ヶ浦、北西には日本百名山の一つである筑波山を臨む、 水と緑に恵まれた都市である。 常磐線の荒川沖駅、土浦駅、神立駅や常磐自動車道の桜・土浦IC、 土浦北ICなど交通幹線網が整っている。 また、つくば市・牛久市とともに業務核都市に指定され、平成18年には新治村と合併し、 茨城県南部自立都市圏の中心となる都市が形成されることを期待されている。
図1-1 土浦市の位置
土浦市の人口は平成12年をピークに伸び悩んでいる。 コーホート要因法によって土浦市の将来人口を推定した。 土浦市の人口は、現在の約14万人から次第に減少すると予測され、 減少幅も年々増加する。 その中で、グラフからもわかるように少子高齢化はさらに進展し、 平成50年頃には、総人口に占める65歳以上高齢者の割合は約30%となると推定された。
※新治村との合併以前のH16年人口には、当時の新治村人口を加算した。
※H16年、H21年は実測値、H26以降は推定値。
図1-2 土浦市の人口推移
農業産出額は96億8000万円で、 米が14.5%、野菜45.6%、花き9.9%、果実7,7%、畜産類19.1%、 その他3.2%となっている。 霞ヶ浦湖岸の低湿地帯の特性を生かし、全国生産量第1位のレンコンが有名である。 近年は農家数、経営耕地面積ともに減少傾向(図3.1-2参照) にあることや農業従事者における65歳以上をしめる割合が5割を超えていること (図3.3-1参照)などからわかるように農業の高齢化が進展していることから、 農業の後継者不足が懸念される。
図1-3 土浦市 農家数・経営耕地面積推移
図1-4 土浦市 年齢別基幹的農業従事者数
事業所数182社、従業者数13,152人、製造出荷額83,803億円。 製造出荷額はデータのある平成19年まで年々上昇傾向にあるが、 現在は近年の世界同時不況により厳しい経済環境となっており、 土浦市の工業も影響を受けていると考えられる。 生産品別の製造出荷額でみると、一般機械(62%)についで非鉄金属、 食料品の順で多くなっている。 土浦・千代田工業団地、テクノパーク土浦北、東筑波新治工業団地、 おおつ野ヒルズの4つの工業団地が立地しているが、 景気低迷の影響で誘致進んでいないところがあり企業誘致の促進が課題となっている。
| 名称 | テクノパーク土浦北 | 東筑波新治工業団地 | おおつのヒルズ |
| 分譲区画/全体区画数 | 1/12 | 3/16 | 11/14 |
工業団地の企業誘致状況
近年は商店数、従業員数、販売額とも減少傾向にある。 図3.3-1より商業年間販売額が平成14年につくば市に抜かれていることがわかる。 特に郊外への大型店進出等により、駅周辺の中心市街地の衰退が著しい。 1997年に土浦駅の再開発事業として「ウララ」が完成したが、 その後もつくば市の大型商業施設建設の影響もあり土浦駅周辺の大型店舗やホテルが 相次いで閉店・撤退したことで中心市街地の空洞化が加速した。 市内でも2009年7月に高津地区でイオンショッピングセンターがオープンし 中心市街地への影響が懸念される。
図1-5 商業年間販売額
図1-6 製造出荷額
図1-7 モール505
医療分野では土浦協同病院や霞ヶ浦医療センターなど規模の大きな病院が存在し、 茨城県内において人口10万人当たり一般病院病床数が8位、 可住地面積100ku当たり医療施設数3位などから比較的医療施設が整っていることが分かる。 (茨城県社会生活統計指標 より) 福祉分野では、平成19年度で介護老人福祉施設は市内に10施設計560床が整備されており、 480人が利用しているという状態であることから、床数の不足は見られず、 福祉施設の整備は充実しているといえる。 今後も高齢化に合わせた整備が計画されている。 (第4次土浦市老人保健福祉計画及び介護保険事業計画(案)より)
土浦市は、国内2位の面積を有する霞ヶ浦や旧水戸街道の宿場町として 発展した名残として城跡の亀城公園や土浦まちかど蔵などの歴史的資源をもっており、 毎年30万人もの観光客や釣り客が訪れている。 その他にも土浦全国花火競技大会では70万人、 きらら祭りでも25万人と観光客が多く訪れる観光行事が毎年行われている。 しかし、このようなイベントの観光客数が全体の観光客数の6〜7割を占めており、 イベント以外では年間を通してあまり観光客数に変化がない。 このことからイベント以外での観光客の充実が今後課題となっている。

図 1-8 平成19年度土浦市入り込み観光客数
道路は国道6号が南北の、国道125号・354号が東西の軸を形成している。 国道6号では増加する交通量に伴う改修の進捗が遅れていることもあり、 慢性的な渋滞が発生している。 また、中心市街地においても国道 125 号が市内を 横断しているため渋滞が起こりやすい状態となっている。/p>
土浦市は、土浦駅から東京まで約76分、水戸まで約44分で結ばれ、 周辺都市とのアクセスに恵まれている。 公共交通は、JR常磐線及びその3つの駅を中心として5社約100系統の路線バス、 「まちづくり活性化バスキララちゃん」、「のりあいタクシー土浦」が運行されている。 しかし、通勤・通学者の減少、TXの開通、 車社会への転換などから市内の鉄道・路線バス利用者は減少を続け、 路線バスの廃線等も続いている。

図 1-9 公共交通利用者数
市内には20の小学校と公私合わせて9校の中学校があり、 さらに高校は公私あわせて8校と学校が多く立地している。 特に高校は、土浦第一高等学校や常総学院といった全国的にも有名な高校もあり、 土浦市における高校生数は茨城県内でも水戸市についで2位となっている。 また図7-2を見てもわかるとおり、 土浦市周辺の都市からも多くの学生が土浦市に集積していることがうかがえる。 土浦市内・市外ともに多くの学生が土浦市内の高校に通っている。
図1-10 定住人口に対する学生の割合
図1-11 通学時における学生の土浦市外への出入り者数