ミッドシティは住宅が中心の地域であり、その面積の広さから、土浦市街地の構成要素の主役といえる。人口減少による市街地縮小の影響をもっとも強く受けると思われるエリアであり、それに備えるためにも市街地の再構成・魅力の向上が必要であるといえる。そこで、今回は住宅地としての質的向上を目的として、環境・安全・福祉の3点から次のような提案を行う。
土浦市の公園環境の現状
土浦市は総合公園を除く全ての種類の公園において、国の定める基準面積および全国平均の面積を下回っている。とりわけ注目すべき点は街区公園・近隣公園・地区公園といった住区基幹公園の数値が低い値を示していることである。住区基幹公園とは徒歩圏内に居住する人々の日常的な利用を目的とした都市公園のことであり、住環境の向上を図る上で重要な課題であると考えられる。そこで、生活に密着した部分である住区基幹公園の増設・整備が必要であると考えられる。
各公園の来訪者を集められる距離をもとに調査したところ、つくば市では人口密集地のほぼ全域が、公園の影響圏によってカバーされていたのに対して、土浦市ではほとんどカバーできていないことがわかった。
このことから、土浦市には市街地全域により多くの公園をバランス良く配置することが必要であるといえる。また、都心部においては商店街の空洞化によって生じた空き空間を転用することで整備することができると考える。

土浦市は茨城県の中で2番目に犯罪率が高い市町村(2003年)だった。特に頻繁に起きているのは、乗り物盗や街頭犯罪などの「機会犯罪」である。このような犯人は犯罪を実行する機会を捉えて起こすため、犯罪の機会を奪うことにより、減少させることができる。
都市データパック(2007)によると、土浦市の安全なまちランキングの順位は752位(国内全ての都市中)と低く、これには治安の悪さが影響している。これらのことから住環境の改善には、治安面での対策が必要と考えられる。
現在土浦の市街地は人々に清潔という印象を与えず、犯罪が発生する要因になっていると考えられるので、土浦を汚い、暗い、人間関係が希薄な地域から清潔で、明るく、良好な人間関係の地域にするためには、地域の清掃活動が必要である。
まちの清掃運動による治安改善
割れ窓理論にのっとり、街の雰囲気の改善による治安向上を提案する。
土浦を清潔で、明るく、良好な人間関係の地域にするために、地域の清掃活動を提案する。その際に町内会、NPO、のほかに土浦市内のすべての小中学校の学生やその家族を巻き込み、定期的に清掃活動を行うことにより、人々の交流が生まれ、より大きく広がることが期待できとともに、小中学生に対し被害者意識を持たせ、将来少しでも犯罪を起こさないようにさせる。さらにコンパクトシティにより人口密度が高くなり、かつ良好な人間関係を築くことができたなら、相乗効果で犯罪を監視する人の目が増え、より犯罪機会を奪うことができるようになる。
神立地区のバス網の問題点
神立地区はその市街地をまたがるように市境があり、駅を境に土浦市とかすみがうら市に分かれている。そのため、駅前にある駐輪場と駐車場には土浦市営とかすみがうら市営の2種類あり、値段も違う。
バスについて注目してみると、特に特徴的である。バス会社が運営するバス路線は、土浦駅前と違い、本数が少ない。それを補うように、広範囲にわたってかすみがうら市営のコミュニティバスが走っている。バス会社と市営とで分けて、特徴を見る。バス会社の運営する路線は、駅を中心とし、放射線状に広がる。収益性を考慮した路線配置で、土浦駅前に比べ少ない。一方、市営のバス路線は、公共施設を核とした路線で、回遊性を持たせている。バス会社の路線では通らない地域もカバーしている。市営ということで安い(100円)が、本数が少ない(3本/日)。土浦市営のキララちゃんバスは、神立へは来ない。
自治体を超えるコミュニティバスの提案
神立地区の土浦市民が、かすみがうら市へ行くことが、また、かすみがうら市民が土浦市に行くことが、困難な状況にある。その弱点を克服するためのバスシステムを提案する。ポイントとしては、両市が協力して運営するコミュニティバスであり、市をまたがって回遊性のあるバス路線となる。また費用を両市が負担することで本数を増やすことが可能となる。具体的には千代田ショッピングセンター、神立駅、病院、両市の住宅地を通るような、バス路線を設置する。
