1.土浦市が直面する問題

 まずは、今後30年間に土浦市が直面すると考えられる問題について検討する。これを切り口として、将来の土浦市が目指すべき都市像や具体的な政策などを提案したい。

1-1.人口減少と土浦の市街地

 国立社会保障・人口問題研究所の推計に基づくと、土浦市の人口は2015年の14.7万人をピークに減少を始め、30年後の2040年にはピーク時の87.5%、12.6万人(△2.1万人)となる。
 首都圏全域でも2015年-2020年には人口が減少に転ずると見られており、都心から60Km、東京の通勤圏の外縁に位置する土浦市において、人口流入を促進させることにより人口減少の阻止・緩和を図ることは容易ではない。
 上記のように人口減少が進んだ場合、それに伴って市街地が低密度化することが懸念される。低密度で拡散した市街地は、行政・福祉面でのコスト負担が大きくなるだけでなく、空洞化による治安の低下など様々な社会的な問題をもたらす可能性がある。

1-2.郊外化の進展

 土浦市は自動車への依存が高い(総トリップの88%)都市である。このため、郊外への集客施設の流出が進んでおり、都心部の商業集積地の衰退は深刻な状況にある。以前行った中心市街地に関する調査によると、土浦市中央の商店街における空き店舗・駐車場の割合は1974年には2.0%だったものが、2008年現在では42.3%までに達している。この他にも90年代以降の主要な大型店の相次ぐ撤退や商店街の機能不全などから、土浦市中心部の商業地の衰退は明らかであるといえる。
 郊外に形成された新しい商業地は、全国展開の魅力的なテナントと良好なアクセス性により、高い利便性を持つ反面、他の都市との差別化が難しい没個性的な空間になりやすい。都市としての魅力を維持するためには、土浦らしさを生かした街づくりが必要不可欠であり、この点において、ゆき過ぎた郊外化と中心市街地の衰退は、土浦市の将来に暗い影を落とすものといえる。

1-3.環境面からの問題

 日本自動車工業会によると人口密度と交通におけるエネルギー消費には負の相関関係がある。土浦市内での移動は自動車の使用が前提となっており、これが環境に与える負荷は大きい。低密度な市街地を見直すことで、自動車への依存を抑制し、循環型の社会にふさわしい都市を目指す必要がある。