2.課題と基本構想
1.課題
1.現状における課題
高度成長期以降、モータリゼーション化による郊外部への市街地の進行が続き、中心市街地の空洞化が進んできた。
地方都市である土浦市も同様の問題を抱えている。また、今日の社会情勢が少子高齢化や都心帰化、人口の減少転向といった
変化をしてきたことからも、土浦市の今後の急激な発展は期待できない。商店街のシャッター通りやモール505の空き店舗、
郊外の農地の中でばらばらに立地する住宅が広がっている現状からも土浦市の衰退が見てとれる。つくば市の発展や
ロードサイドショップの進出によって土浦市の衰退が後押しされているとも考えられる。さらに、つくば市のさらなる発展や
2005年8月のTX開通による影響から、土浦市からの人口流出の問題も想定されるだろう。
これらの現状に、将来予想される変化(人口・世帯の減少、就労・居住形態の多様化、更なる情報技術の進展など)を考慮すると、
土浦市が今後、持続可能性を持つまちとして計画される必要があると私たちは考えた。
2.まちづくりアンケート

図2−1 景観整備に対するニーズ

図2−2 公園(緑地)に対するニーズ

図2−3 道路整備に対するニーズ
2.基本構想
土浦市の現状から、持続可能性を持つまちを形成するために、市街地のコンパクト化を図り、都市の効率化を進めていく。
そこで我々は、市街地がスプロールし、かつ衰退している土浦市を、スリムにし美しくすることから、
”slim beauty”
TSUCHIURA
を掲げてマスタープランを策定していく。
また、持続可能性を持つまちの条件として、住民の住みやすさの向上を図る「生活の質」と、安定的な経済発展の維持を
実現させるための「まちの個性の強化」が必要である。そこで、
・質の高い生活のあるまち
・個性のあふれるまち
を基本理念とする。

図2−4 持続可能性を持つまちの形成

図2−5 基本構想(模式図)

図2−6 全体像