景観行政団体による景観整備

景観行政団体とは、景観法(2004年6月制定、12月施行)に基づく諸施策を実施する行政団体のことである。 地方自治法上の指定都市、中核市の区域では当該市、その他の区域では都道府県がなるが、その他の市町村も都道府県との 協議・同意があれば都道府県に代わって景観行政団体になることができる。景観行政団体は、景観計画の策定・変更と 景観計画に基づく行為の規制の他、景観協議会を設立・運営、景観形成に取組むNPO法人や公益法人を景観整備機構と して指定するなどの業務を行う。

景観計画区域内において以下の内容の景観条例を決定することが出来る。
・良好な景観の形成に関する方針
・良好な景観の形成のための行為の制限に関する事項
・景観重要建造物又は景観重要樹木の指定の方針
・屋外広告物の表示等の行為の制限に関する事項
・道路、河川、都市公園、港湾など景観重要公共施設の整備に関する事項
・景観重要公共施設に係る占用許可等の基準で、良好な景観の形成に必要なもの

霞ヶ浦を含む市内の景観をより美しく統一感のあるものにするため、土浦市が景観行政団体となる。 地区ごとの内容(対象、基準、手法など)から、特色ある景観づくりを目指す。景観行政団体となるには県の同意が必要であるが、 県内でも2団体が指定されており、十分な議論、準備の後ならば県の同意を得ることは可能であると考えられる。 指定されている2団体は「(NPO法人)茨城の暮らしと景観を考える会」(2005年6月17日指定)、 「(社)茨城県建築士会」(2005年7月28日指定)である。県南地方においては現時点で指定を受けた団体は存在していない。

1.亀城公園、歴史の小径周辺の景観条例

土浦エリアで歴史的景観を多く残す亀城公園周辺地区において、周辺住民による景観協定を締結し、 歴史的景観維持および区域内歴史的景観整備を行う。

・指定区域内建築物に関して意匠(色、高さ、デザイン)の制限
・景観メニュー、ガイドラインの策定
・親水緑道「さらら」の歴史的景観への配慮

2.霞ヶ浦に関する景観条例

景観行政団体が指定する景観計画区域に指定した場合、行政界を超える範囲を跨ぐもの(ここでは湖)に関しても条例施行が 可能である。霞ヶ浦を対象とした景観行政団体は存在しておらず、湖岸を接する各市町村が独自の規制を行っている 段階である。霞ヶ浦の景観を保護、環境浄化に向けた条例を一体的に整備しより効率的で統一感のある景観整備を行う。

・湖岸線における景観協定
・水質改善に向けた共通政策
・周辺農業従事者への浄化設備設置義務化

3.神立・新治エリアの景観条例

新たに土浦市と合併した新治エリアは農業、果樹栽培が重要な産業である。エリア内には観光農園も多く存在し、 四季を通して多くの果樹にあふれた景観が存在している。エリア内のフルーツラインを延長し、果樹により季節感のある 彩りあふれた景観を形成する。神立エリアの新たな都市軸においても、果樹による景観を形成する。

・指定区域内における屋外広告看板の制限
・景観重要樹木としてナシ、ブドウを始めとした果樹を指定し、沿道に植樹
・指定区域内沿道の住宅において生垣、果樹の植樹を助成金によって奨励