序章  はじめに

つくば市に隣接する土浦市は、江戸時代に霞ヶ浦の水運の要所として栄えた城下町であり、近代においても常磐線の拠点として発展を遂げてきた。しかし近年では、駅前を中心とした再開発事業が進む一方で、このまちを支えてきた商業が衰退し、賑わいが見られなくなってしまった箇所が多く存在する。また普段私たちが利用する土浦周辺の国道では慢性的な道路混雑が激しく、常磐新線や圏央道の開通など新交通の整備を視野に入れた一体的な交通ネットワークの改善が必要である。
 このような土浦市やその周辺における現状と変化、また少子高齢化などの日本社会における問題を十分に考慮しつつ、霞ヶ浦や城下町としての歴史といった土浦ならではの資源を最大限に活かした計画を策定したい