2.現状と問題点


2.1交通

 土浦市は主要幹線道路が多く通っており(6号バイパス、国道354号線、国道125号線)、さらに常磐自動車道によって水戸・東北方面と都心を繋ぐ交通の要所である。郊外ではロードサイドショップの立地などにより交通量が増加しており、中心市街地では駅が桜川と新川に囲まれたデルタ地帯に位置する為、土浦駅への動線が限定されているということからも、慢性的な渋滞が発生している。土浦駅周辺では主に短距離トリップと郊外主要幹線道路(国道6号バイパス、国道354号線、)の長距離輸送トラックによるトリップの混在により渋滞が発生している。


2.2産業

 農水産業… 第一次産業就業者数は年々低下し、霞ヶ浦水産業は水質汚濁により漁獲量が減少している。一方でれんこんの生産量は日本一であり、出荷量も増加傾向にある。しかし、土浦観光局やJA,個人経営農家など多様な主体によるネット上での情報発信により、消費者にとって効率的なPRができていない。
 工業… 第二次産業就業者数は増加傾向にあり、土浦北テクノパークに企業誘致も行われている。しかし一方で土浦・千代田工業団地など既存産業集積地域の施設が老朽化している。産業構造の積極的転換を推進すべきではないかと考えられる。
 商業… 第三次産業就業者数は若干減少傾向だが、小売業は県内シェア3位、卸売り業は2位であり、またつくば市、牛久市と共に県南の業務核都市に指定されている。しかし、中心市街地の小売店や商店街は年々衰退し、国道沿いのロードサイドショップへと転換されてきている。



2.3中心市街地

 中心市街地に目を向けると、土浦駅の西口にウララができたことによって、駅前は賑わいを見せるようになったが、動線は駅からウララへの1本だけに集中し、駅から商店街やモール505へ足を伸ばす人が減少している。中心市街地の商店数は今も減り続けている。また、西友や丸井、そして移転したイトーヨーカドーの跡地に無計画な駐車場が乱立している。さらに、上高津地区に建設予定のイオン系列の複合ショッピング施設が完成すれば、国道6号沿線が発展する代わりに、駅前の集客力は落ち、中心市街地の賑わいはますます無くなるだろうと考えられる。そこで、駅前の動線を分散させて、歩いていて楽しめるまちづくりを目指す。そのためには駅東口の活性化、及び歩道の整備も含まれる。



2.4観光

 土浦市は関東の名峰、筑波山を背に、地理上の最大の特徴である霞ヶ浦に面した雄大な自然に恵まれたまちで、古くから栄えてきた歴史を感じさせる史跡も数多く残っている。さらに春には市の花でもある桜の名所に、夏には全国有数の規模を誇る土浦全国花火競技大会に、冬になると生産量全国1位のレンコンでイベントなども行われ、多くの人が訪れる観光都市でもある。 以上のように多くの観光資源に恵まれているが土浦市=観光都市のイメージは希薄である。整備に資金はかかっているがアピール不足のためか中途半端な印象を受ける。貴重な観光資源は確かに存在するため、産業など他の分野と連係して、観光の活性化に結びつくような工夫が必要ではないか。        


2.5教育