第4章 基本計画

4−4:交通計画
交通計画では基本目標として「快適な道路網の整備」を定め、将来の交通需要に対応できるネットワークを形成し、他の基本目標と連携できるネットワークを形成することを施策として行う。なおここでは現在計画中の都市計画道路である「土浦・阿見線」、「宍塚大岩田線」、「牛久土浦線」を新たに追加した交通網を現在の交通網とする。また計画人口である14万人をCUETによって考慮したOD表を用いる。


4−4−1:主要幹線道路やバイパスの4車線化
国道6号線や国道354線は土浦市民だけでなく、県南地区の交通の軸となっている。しかし交通量が多いにもかかわらず、2車線であることは多くの混雑を引き起こし、土浦市内の混雑の原因の1つとして考えられる。そこで国道6号線や国道354線や新設したバイパスの4車線化を推進する。

(図4−10:Jica−Stradaによる交通量分析)

上図は計画案として国道6号や国道354号や新設した「土浦・阿見線」、「宍塚大岩田線」、「牛久土浦線」の4車線化を行った後にJica−Stradaで 交通混雑度を示したものである。これによると国道6号や土浦駅前の混雑度が大きく減っていることが見て取れる。またバイパスは混雑度が多いが、その多くが通過交通であることから駅前の通過交通を緩和しているとみることができる。この計画は非常に効果が高いことがわかるが、4車線化は予算やスペースなどの問題からも実現性は低い。特に国道6号や国道354号の道路沿線には多くの住宅やロードサイド店が立地している。しかし将来の交通需要に対応するためには、いち早く行うべき計画である。



4−4−2:新設道路の追加と他の基本計画との連携
土浦駅や主要幹線道路の混雑度の緩和を目指すために、常名地区に高架下の道路土浦学園線との連結地点までに道路を新設する。また他の基本計画との連携としてここでは「親水空間の創出」をあげる。霞ヶ浦へのアクセスを考慮した道路網を形成することを計画とする。

(図4−11:新設道路の追加と霞ヶ浦へのアクセス)


新設道路の追加と霞ヶ浦へのアクセスを考慮した道路網を、計画人口である14万人をCUETによって考慮したOD表を用いた分析する。

(図4−12:計画後の交通混雑度)

計画前より駅前の混雑度が大きく減っていることがわかる。しかし国道6号の混雑度はいまだ高い。そのためにも4車線化は重要な計画であるといえる。また他の基本計画との連携として考慮した国道125号の混雑も減っており、親水空間の創出された霞ヶ浦周辺へのアクセスがしやすくなっている。