中心市街地は、土浦駅を中心にさらにバス網が発達していることから
市内の交通の拠点となっている。
また、商業が集積し、駅周辺には6校の高校や
高齢者のための施設があることから、
市全体から人が集まってくる場所であり、
土浦の顔となっている。
しかし、中心市街地では相次ぐ大型店舗の撤退や
シャッターが閉められた商店が多いという現状にある。
現在、活性化バスのプロジェクトが進行していることからも、
中心市街地を市民の生活の場として活性化していく必要がある。
中心市街地においては、中からの活気を生むと共に、
市民にとって身近で訪れたくなるだけでなく、
市民同士の交流も盛んなまちにしていく。
そのため、市民への分かりやすさ・使いやすさを
基本とした施策を提案する。
2003年1月に閉店した丸井は、土浦駅西口からすぐ目に付く場所にあり、
ここが空き店舗であると中心市街地に活気がない印象を与えてしまう。
そこで、既存の建物を利用して、市民センターを設置する。主な内容は以下の通りである。
市民センターの内容 ■掲示板や展示スペースを設けることで、各地区のコミュニティセンターにおける活動を始めとする、市民等の様々な活動の情報提供・情報共有の場を作る。 ■レンコンの生産高が日本一という地域性から、農産物直売所の運営。 ■休日も住民票が取得可能で、商店街の規制に関する許可申請も出来る、といった行政サービスの提供。 |
約4年前に閉店し、未だに建物が残っている東武ホテル跡地も
中心市街地の元気のなさの象徴のひとつである。
現在、土浦市では図書館新設の話があることから、東武ホテル跡地に図書館を新設する。
東武ホテルの敷地面積は約1100・であることから、図書館を新設する際の場所としては問題ない。
新図書館の機能 ■本来の図書館の機能である、蔵書や学習スペースの充実化 ■外にも開けた休憩スペースを設置 → 利用のしやすさや図書館自体の魅力向上 |
気軽に利用できる図書館が中心市街地にあることで、 市街地に訪れる人が増えることも期待できる。
駅西口から北側に行きモール505へと繋がる道は非常に狭く、 片側にしか歩道が無い。更に、大型店舗の撤退により、 駅からモール505までのつながりが薄れてしまっている。
現在この道沿いには、再開発予定地の暫定的利用であるにぎわい広場があり、 若者が集まる場としてうまく機能している。
この様な現状を踏まえ、 より明確なモール505への経路の確保し、 回遊性を創るためにこの土地とウィングの駐車場の敷地を含めた公園として整備する。
公園の機能 ■現在うまく活用されている、にぎわい広場の機能を継続させる。 ■駅からモール505まで歩いて抜けられるように道をつくる。 ■駅のホームから見える |
ここは昔水路が張り巡らされた地域であり、現在も水辺空間となっているものの、効果的に利用されていない。
このことからモール505には親水性を作っていき、人が歩いて楽しめる空間を作る。
そこでその地域住民やモール505の商店をも組み込んだポケットパーク事業を推進する。先程の市民センターとも連携し、 市民に容易にポケットパークの改善や使用の許可が下りるシステム作りをする。
市には中心市街地の「観光マップ」はあるが、 12年前に出来たもので現状を反映していない。 また、市街地には所々サインがあるが、 まちとして見たときに統一感がなく、利用しづらい。
そこで人が中心市街地を利用しやすくするマップ・サインの再考をし、以下のように計画する。
具体的計画 ■「観光マップ」を改めて作成し直す。 ■テーマを決めた市街地マップコンテストを開催し、そこで作成されたマップを 「市民マップ」として市のホームページでダウンロード出来る様なものにする。 ■「市民マップ」は、観光的なものではなく、地元に根付いた内容を目指す。 ■景観に配慮したサインを中心市街地全体の目に付き易い所、分岐点に配置していく。 |
これによって、 市民がまちを発掘する楽しみを感じ、 更にその関心を他の人へと広めていくことを期待する。
中心市街地は、市民が集まり皆で共有する場である。
そのため、市民が意識をもっていなければ、中心市街地の良さが継続されない。
しかしまちづくりに関するワークショップの参加率が低い等、
市民の意識の希薄さが想像される。
そこで市民のまちづくりに対する意識を上させることを目指す。
具体的計画 ■総合学習の時間に、土浦市のまちづくりの良い点・悪い点を発見させる教育を盛り込む。 ■子どもの教育だけに留まらせないために授業や生徒の発表は市民向けに公開をする。 ■児童の親や地域住民にも、市民自らまちを考えることを浸透させていく。 |