5−2−2 高齢者向け駅前マンションの整備

<現状>

土浦市の中心市街地は人口の流出が進み、空洞化している現状にある。また本格的な高齢社会に突入すると予測した。

<将来像>

本格的な高齢社会を迎えると、高齢者は一世帯、または単身で生活する人が増加し、介護などを適切に受けられにくい、また地域のコミュニティから疎遠になってしまうものと危惧する。土浦市はこれらの問題を解決し、買い物、交通利便性が高く、また福祉、介護の施設も充実している中心市街地に定住者を呼び込み、高齢者が安心で快適に生活できる環境を整え、また様々な世帯が中心市街地に混合して住むことによる地域のコミュニティの促進を図る。このことによって中心市街地は活性化し、うるおいのあるまちをつくることが出来る。

<施策>

高齢者も容易に住むことの出来るように中心市街地のマンションのユニバーサルデザイン適応の誘導施策を行う。具体的な施策として、駅を中心に徒歩で楽に歩けるといわれている半径500mの範囲にあるマンションについて(図14)、新築及び改築の際に、段差の解消、エレベータの整備などのユニバーサルデザインの整備、及び、コミュニティスペースを設けるなどの整備に関して、市が助成金を出す。

その先駆けのモデルとして市が駅前の大型空き店舗である東武ホテルを市営の高齢者向け駅前マンションとして改築を行う。敷地、施設内容については以下のとおりである。

これらの施策を実施することで中心市街地における高齢者の居住空間を整備することが出来、また中心市街地への定住を促し、活性化を図ることが出来る。

また、福祉循環バスがマンションの前を通ることによって、公共施設、福祉施設、公園などへの利便性に富み、居住者にとって行動の選択肢を広げることが出来る。更にウララの総合福祉会館が徒歩で行くことのできる範囲にあり、容易にサービスを受けることも出来る。


図‐14 誘導施策実験地域


図‐15 駅前高齢者向けマンション外観図

<駅前高齢者向けマンション詳細>

名称:『ツチリア』(土浦+ファミリア(ポルトガル語で家)の造語)

場所:図15に記載。

面積:敷地面積1,100u、延べ床面積8,800u

入居資格:原則として下記の条件、資格を満している方。

◆土浦に住民票のあること。

◆年齢が満60歳以上の方、夫婦で入居の場合は、どちらか一方が満60歳以上であること。

◆兄弟、姉妹、或いは友人関係の 入居、又は追加入居者の場合も満60歳以上であること。

◆ 身の回りの事が自分でできる程度の健康状態の方で共同生活を円満に過ごせる方。

フロアプラン:

住居戸数 単身用40u 40戸、2人用80u 40戸 計80戸 

1階:エントランス、展示スペースなどのオープンスペース

2階:共同食堂、大浴場、居住者のためのコミュニティースペース

3階〜10階:居住空間