序論
第1章	序論

第1節	計画概要

計画策定の趣旨
土浦市が有している資源の有効活用を図り、住環境の質の向上を目指すということで、「ほのぼの  水のまち  土浦」をキャッチフレーズとする。計画推進にあたって、本市が持つ地域資源を活かし、ゆとりやうるおいのある質の高い生活環境の創造に努める。さらに今後他の市町村や土浦を訪れるであろう人に、本市が持つ地域資源を最大限にアピールできるまちづくりを進める必要があり、この計画を策定するものである。

計画の役割
この計画は、達成年度を####年と設定し、今後の土浦市のさらなる発展を目指すものである。またそれを達成するための市政の基本方針を総合的・体系的に示し、計画的に市政を運営していくための指針とするものである。

計画の構成と期間
総合計画は、基本構想、基本計画および実施計画により構成される。以下にその内容を示す。

基本構想
基本構想は、21世紀をむかえての市の展望と課題を踏まえ、本市の将来都市像を設定し、これを実現するための施策を定めるものである。

基本計画
基本計画は、基本構想に基づき、施策の具体的な内容を定めるとともに、部門別計画に加え、地域別計画を明らかにするものである。

実施計画
実施計画は、基本計画で明らかにされた施策を具体的に実施するための計画を表すものである。


第2節  土浦市の概要

  土浦市をとりまく社会環境



土浦市は茨城県の県南にあり、総面積は91.55kuである。東京からは60kmの場所にあり、筑波研究学園都市に隣接、新東京国際空港あ鹿島港にも近接するなど、将来の発展に向けて地理的に恵まれた条件にある。
自然環境については、全国第2位の広さを誇る湖・霞ケ浦の湖岸に位置し、筑波山を望む風光明媚な地域である。内陸に位置する都市ではあるが、霞ケ浦のおかげで気候は温暖である。桜川や新川の丘陵地帯の斜面林、郊外部に広がる田畑、霞ケ浦沿いに広がるレンコン畑など、水と緑に恵まれた町である。
交通においては、常磐線、常磐自動車道、国道6号、国道125号などによって、東京をはじめ周辺の各都市と連結されている。特に、つくば市や牛久市など新興めざましい都市との関係が深い。その他にも首都圏中央連絡自動車道(圏央道)や常磐新線の建設による交通ネットワークの強化は、県南地域における広域基幹交通として重要な基盤となるものである。


他方で、市内における生活の基盤は着々と整備されてきており、市街地部における都心機能を充実するための再開発事業等の動きが見られ、将来を支える新しい都市への基盤が作られつつある。しかし、首都機能の再編を必要とされ、また首都圏への近接性から、県南地域を代表する都市となる条件を持ちながらも、現在では、その役目を果たせず、またつくば市や牛久市などにその役目を奪われた感がある。
茨城県では、土浦市を戦略的プロジェクトの基本戦力の一つとして、業務核都市の育成・整備と銘打っているが、本市がこれから先県南地域の中心核都市としての地位を確固たるものにするためには、長期的な視点に立った総合的・計画的な施策の展開が求められる。

  都市に求められる新しい潮流

21世紀を向かえ、市民生活において、全国的に高齢化、情報化、国際化、ライフスタイルの変化などに加えて、少子化、景気の低迷、都市防災への対応など、市民生活や経済をとりまく環境にまた新たな変化が見られる。このことから、これらについての方針を計画に折りこみ、今後の町づくりを進める上で的確な対応をすることが重要になってくる。
また長引く景気の低迷という状況の中で、他の市に先を越され活気を取り戻されないでいる現在、活力ある都市を創造するためには、産業を活性化させるとともに、その町独自の特徴が必要である。つまり、町の個性が必要である。ありきたりの町、他を真似したような町では活気づくわけがなく、その町の保有している資源を活かしたまちづくりをすることで町に魅力が出てくるのである。


土浦の資源といえば、霞ケ浦や桜川に代表されるように、水ではないだろうか。それを活かす計画を中心に置きながら、市全体の産業に活気を与える計画を考える。そのために、景気の変化と各産業の動向と現状を踏まえ、本市の立地条件を活かして、新たな魅力づくりを図ることが求められる。


第3節	理念と将来都市像

  まちづくりの理念

土浦市は、霞ケ浦を中心とする豊かな自然と、商業の町としての歴史の長いまちとして成長してきた。かつては、町の中心に土浦城(亀城)があり、そして町一面を水路がはりめぐされていた。そのような商都として発展してきた土浦は、現在ではつくば・牛久とともに県南地域の業務核都市となっており、互いに連携を深め、さらなる飛躍を目指す。その点で、土浦は歴史を持つ都市として、幾世代にもわたって蓄積された人の知恵を保有するという利点を持っている。他の都市には負けない資源と歴史という魅力が土浦にはある。
土浦が有している資源の有効活用を図ることにより住環境の質の向上を目指す。土浦が抱える問題を総合的に解決するものは地域資源である「水」だと考え、霞ケ浦、桜川・新川に接する地域を特にキーとなる地域として計画を立てる。これらを踏まえて、土浦市では、土浦に住む人が暮らしやすいと感じるまち、土浦の資源である歴史と水を活かしたまちを築くことを目標に、まちづくりを進めるものとする。

土浦に住む人が暮らしやすいと感じるまち
暮らしやすさとは、土浦に住む人が、日常生活において、ふれあいやぬくもりを感じ、かつ快適に便利に過ごせることを指し、具体的には、自然のある環境、福祉の充実、モビリティーの高さ、景観の統一などがある。

土浦の資源である歴史と水を活かしたまち
  水のある空間を大切にすることによって、人々にうるおいとやすらぎ(ほのぼの感)を与えることができる。具体的には、霞ケ浦、桜川、新川、今は閉じられてしまったが昔あった水路などを親水空間やコミュニティ空間として活用することなどがある。


都市将来像

土浦の保有する資源を活かした地域密着型の魅力を持つまちを形成することを目指し、都市の新たなイメージを表現して、次のようなキャッチフレーズを定める。

「ほのぼの  水のまち  土浦」