第1節 土浦の歴史
土浦市は、現在人口規模13万人の茨城県南地域の中心的な都市である。
町としての土浦の歴史は江戸時代、水戸街道の開通とともに始まる。 城下町として栄えた土浦は、水運の発達とともに交通の要、 物資の集積地へと発展する。明治に入ると、常磐線の開通をはじめとする陸上交通の発展により、 水運が衰退するなど都市構造が大きく変わり始めた。
昭和には首都圏都市開発区域の指定により近代化が進み、 茨城県南地域における中核都市としての地位を確固たるものにした。 しかし1985年以降、筑波研究学園都市の建設やモータリゼーションの進展、 バブルの崩壊などを受け、衰退傾向が見られるようになってきた。 <最近の傾向>
近年では、衰退傾向が特に著しい中心市街地問題を初め、 様々な問題を抱えている状態である。 1998年に大規模ショッピングセンター「ウララ」ができ、 中心市街地活性化の動きが多々見られるものの、実際に活性化されているとは言い難く、 土浦全体の都市機能が有効に活用されていないといっても過言ではない。 そのため、土浦全体の都市機能及び都市基盤施設等に関する 基本的な整備方向性について明らかにすることが急がれている。第2節 土浦の基盤
土浦市は東京から60km圏に位置し、新東京国際空港や鹿島港にも近接するなど、 地理的な優位性を多々持っている。自然環境については、 霞ヶ浦を初め、鶴沼、乙戸沼などの湖沼や、桜川、花室川、新川などの河川、 筑波山などに囲まれた、水と緑に囲まれた自然環境の豊かな地域である。 交通についても国道6号・125号などにより、東京はもちろん、様々な主要都市と連結している。また近年新たに、つくばエクスプレス(常磐新線)の建設や、首都圏中央連絡自動車道の建設などにより、県南地域における広域基幹交通網として重要な基盤となり得るのは言うまでもない。
土浦市内については、土浦駅前再開発事業が1997年に完了し、 その後、中心市街地活性化計画に基づく整備が進められている。 都市基盤についても、テクノパーク土浦北・都市計画道路の整備、 土浦駅東口駐車場などの生活に関する基盤は整ってきている。 さらには市街地部における都心機能充実をはかった動きなど、 新しい都市基盤が整備されつつある。第3節 JICA−STRADAによる交通分析
1. 2001年の自動車交通量図�機�1、図�機�2は2001年の交通ネットワークを1988年のそれを参考にして作り、 それをもとに2001年の自動車交通量割合の配分結果を示したものである。 図を見ても分かるように国道6号・125号・354号周辺は通過交通が非常に多く、 慢性的に渋滞が起きていて、茨城県南地域の中心的機能を果たす足かせとなっているのが分かる。 土浦周辺で、自動車交通量が容量をオーバーして発生しているのは以下の地点である。
2. 1988年の目的別トリップ数
下の図�機�3で県南地域の目的別トリップ数を見てみると、 つくば市・土浦市・牛久市が通勤・私事に関して市域を超えたトリップがほとんどなく、 市内での移動がほとんどを占めていて、3市間があまり交流がないことが分かる。 つまり現状ではそれぞれの都市がそれぞれの役割を背負っている傾向があるも考えられる。
第4節 商業についての分析土浦市は茨城県内では水戸市に次いで2位の商業販売額を誇るが、 近年、周辺都市における商業の向上や、郊外部への大型店舗の進出に よる中心市街地の商業吸収力の相対的な低下のために、訪れる人が減り、 商店街が衰退し、経営難を生み出している。
また、モール505が都市を構成する 軸から離れているなどの都市構造的な問題や建物の老朽化による高架道路など による景観的な問題なども商業の衰退の一因となっている。 さらには、ウララオープン後、個人商店については新規出店や店舗の リニューアル化などが一部に見られるものの、後継者不足や経営者の高齢化など 商業を支える人材の問題も出てきている。
しかし問題はあるとは言え、中心市街地には依然として商業機能が集積し、 商業が土浦の顔として機能するための資源は整っているといえるので、 これらを整備しどのように活用していくかが鍵となる。
第5節 住環境についての分析
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駅前などに新しい集合住宅が形成されている一方で、 桜川の南では市街化区域の中でも、小松をはじめとする昔からの集落も存在している。 自市内への通勤・通学が61.7%で牛久市の34.89%よりも高いなど、自立都市としての 色が濃いにもかかわらず、湾曲した生活道路や、車に頼った移動手段、それにともなう 安全性の低下など、好ましい住環境であるとは言い難い。また市内各地の区画整理事業は、 住居、商業の立地がうまく進んでない地域が多いのが現実である。
第6節 地域資源についての分析
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図�機檻機ゞ�き地の目立つ住宅地
土浦には亀城公園や蔵屋敷をはじめとする歴史遺産や、 霞ヶ浦などの地域資源が存在し、土浦らしさを創造するための要素は多く存在する。 しかし点在する歴史遺産は周辺部との一体性がなく、本来存在するはずの文化的価値を 見いだせずにいる。また霞ヶ浦には風車や運動施設をもつ霞ヶ浦総合公園も存在するが、 利用者が少ないなど、霞ヶ浦の価値は最大限には発揮されていない。
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