藤井さやか 准教授

都市計画主専攻藤井さやか 准教授

現在の研究テーマについて教えて下さい。

住んでいる人が愛着や誇りを感じられ、また生活しやすいまちづくりについて、空間整備(ハード)と生活支援やコミュニティ形成(ソフト)の両面から研究しています。良好な住環境を備えた住宅地づくり、高齢化が進む団地での生活支援や団地再生、子育てや地域おこしに取り組む人々をつなぐコミュニティ・カフェや居場所づくりなど、生活に密着した課題や場所を対象に、現地調査やインタビュー調査などによる現状分析、都市計画制度等の課題整理、社会実験による検証、まちづくり提案などを行っています。

先生は社会工学類の卒業ですが、目指されたきっかけは何ですか?

私は筑波研究学園都市で育ちました。公務員宿舎、普通の住宅地、農村集落を行き来しながら生活する中で、それぞれの場所の違いや変化を身近に感じていたので、漠然とまちに興味を持っていました。この興味が何につながるのかわからなくて進路選択に悩んでいた時に、知り合いの筑波大学の先生から「筑波大学の社会工学類に都市計画という分野があるよ」と紹介していただき、「これだ!」と思いました。その先生は比較文化学類の先生だったのですが(笑)、ご紹介いただいたことが今につながりました。

仕事と家庭(プライベート)の両立で工夫されていることはありますか?

使える時間が限られているので、移動時間や電車の時間も手帳に書き込んで予定を細かく管理しています。また、毎朝、その日の重要な案件や終わらせるべき仕事を確認し、優先順位を意識して取り組んでいます。家事に関しては、食事はちゃんとつくっても、ハンカチのアイロンは省略するなど、手を抜けることや機械に任せられることは手を抜いています。研究も家事も完璧を目指すときりがないので、目をつぶる勇気も必要ですね。また自分一人で全部をこなせないので、家族や保育園(今は学童クラブ)、周りの方にすごく助けてもらっています。感謝です!

理系を目指す女子学生に向けてメッセージをお願いします。

今ある仕事の70%は10年後にはなくなっているかもしれない。そんな研究報告が出ています。でも人が生きている限り、どんな形であれ、生活に関わる仕事は残り続けると思いますし、女性の視点を活かせる機会がたくさんあります。自分の住んでいるまちや環境に関心があり、社会に役立つ仕事をしたいと思っている人は、ぜひ社会工学類へ都市計画を学びに来てください。一緒に研究できるのを楽しみにしています。