社会工学類は社会的問題を工学的な考え方で研究する学問です。

社会経済システム主専攻

社会経済システム主専攻とは

本主専攻は社会経済問題を科学的・工学的に研究し、社会経済システムの構造やそれがうまく機能するための条件を理解し、社会経済問題の発見・解決のための適切な政策を学ぶことを目的としています。

基本教育方針

このような背景を踏まえ、本専攻では経済学・統計学・ゲーム理論などを中心として、グローバルシステム、公共システム、戦略的行動システムおよび計量フアイナンスにおける様々な諸問題を理論的・実証的に分析します。さらに、心理学、社会学、行政学および意思決定論を通じて、このようなアプローチをより豊かにすることができます。

時代のニーズ

周知のごとく日本が世界第二の経済大国になった今日、日本経済の動きは世界の国々に大きな影響を及ぼしています。日本経済がよりよい資源配分を実現し、バランスのとれた経済成長を達成することは、他の先進国や発展途上国の経済発展に寄与し、健全な国際分業を促す上でも重要な役割を担っているといえます。日本の発展にとっても海外との関係は重要性を増しており、経済的・政治的摩擦の解消は日本経済の為にも必要です。複雑化した社会経済の中で機能している基本的メカニズムやそれを支える社会環境の特質を解明し、そのよりよい運営のための諸方策を見いだすことは国内、国外からの要請に応える上で非常に重要です。

実習の方針

これらの分野に共通していることは、科学的・工学的アプローチが重視されていることで、統計的手法を用いた計量的分析、数学的手法を用いた理論的分析に加え、最新のコンピュータネットワークを利用した量的・質的情報の活用があげられます。これらの手法については、入学後、講義や実習・演習を通じて適切な指導がなされます。

将来の方向と進路

上記の問題領域についての理解と実習経験から、学生諸君は卒業後に実社会で直面するいろいろな課題に対して、問題の所在、背景、それを動かしている基本的な原理、また、それに対処する適切な方策を解明する訓練を受けるでしょう。このような経験は将来、民間企業に勤めると官公庁に勤めるとにかかわらず、実社会で携わる任務に対して適切に対処する能力と問題解決能力を与えるものと言えます。本専攻の卒業生の進路としては、大手都市銀行を始めとして民間金融機関や主要メーカー、商社が多く、また、国家公務員(I・II種)、地方公務員(上級)として活躍している人も数多くいます。

社会経済システム主専攻カリキュラム

社会経済システム主専攻カリキュラム

社会経済システム主専攻へ来ませんか

社会工学類という名前は皆さんには聞きなれない名前かも知れません。社会科学も工学も分かるけれど、その二つがくっついた社会工学とは何かと思われるでしょう。また、多くの受験雑誌が社会工学類を工学系に分類しているため、文系の学生は社会工学類を見逃ししまうケースも多いようです。しかし、それは大変もったいないことだと思います。というのは、筑波大学社会工学類は全国でも有数の、有能で真面目な教官によってきちんとした教育を施す非常に良い学部だと思うからです。

筑波大学の社会工学類の中には社会経済システム、経営工学、都市計画という三つの主専攻がありますが、そのうち、社会経済システム主専攻は文系と理系の混じった専攻といってよいでしょう。いわば、社会科学の問題を工学的手法も用いて考えようというところです。主専攻科目は経済学が中心で、教官も大半が経済学者ですが、他に社会学者が数人います。

社会工学類の中に経済学を中心とする主専攻分野ができた主要な理由の一つは、経済学と社会・政治システムとのつながりを重視し、いわゆる「総合政策学部」的な学問分野の形成を目指したからです。現在では総合政策学部は大はやりですが、社会工学類は二十年も前からこのような新構想の学部の形成にチャレンジしてきました。この試みは大きく成功し、卒業生は経済学を中心に学びつつも他主専攻の利点を享受し、分析力と問題解決能力を身につけ、それぞれの分野で視野の広い、有能な人材として活躍しています。

社会経済システム主専攻は文系と理系の融合した分野として優れた特長を持っています。現在では、経済学、社会学、そして政治学さえも、最先端の分野では数学や統計学などの数量的手法を用いるのは必須となっています。ですから、あなたが理系の学生であれば、社会経済システム主専攻はあなたの得意とする数量的手法を用いて社会現象や問題を的確に把握し、分析していくのに絶好の場所です。また、もしあなたが文系の学生であれば、社会科学的な問題を言葉で曖昧に表現するだけでなく、論理的な分析用具を用いて、その解決法を具体的かつ的確に見いだしていく方法を学ぶでしょう。これこそ、世の中に出たときに、仕事で、また社会で直面するいろいろな問題に対して問題解決の道を探り、適切に対処する能力をはぐくむ社会工学類の教育に他ならないのです。

社会工学類の教育は高度な訓練を受けた、世界的にも活躍している多くの教官によってなされています。社会経済システム主専攻では全教官の95%が博士の学位を持っています。研究面では、1997年から2000年の世界一流経済学雑誌への論文掲載数は、阪大についで二位になっており(「大学ランキング」朝日新聞社、2002)、ランキングに登場する多くの教官が社会経済システム主専攻の先生方です。このように経済学のフロンティアで活躍している先生の下で、しかも小人数教育を受けられることは大変恵まれていることだと思います。ですから、もともと経済学志望の皆さんも、今は理系だが社会科学の問題にも興味があるという皆さんも、きっと満足いく教育が受けられるでしょう。筑波大学社会工学類の社会経済システム主専攻を心から推奨します。

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